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【プロ野球】

大谷プロ初3番 マエケンから勝ち越し呼ぶ二塁打

2013年6月16日 紙面から

◇日本ハム5−1広島

日本ハム−広島 8回裏、稲葉の勝ち越し2点打で生還し喜ぶ日本ハム・大谷(右)と大引。手前は打たれた広島・前田健(吉澤敬太撮影)=札幌ドームで

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 日本ハムは4回に中田の16号ソロで先制した。6回に追い付かれたが、1−1の8回1死満塁で稲葉が2点二塁打を放ち、勝ち越した。3番手の増井が今季初勝利を挙げた。広島は連勝が5で止まり、前田健は4敗目を喫した。

      ◇

 二刀流ルーキーが広島のエース前田健を打ち砕いた。同点で迎えた8回1死一塁、日本ハムの大谷は外角高めに入ったチェンジアップを逆らわずに流し打つ。左中間で跳ねた打球。内野陣が二塁のベースカバーに入っていないと見るや迷わず一塁を蹴った。自身11本目の二塁打でチャンスメーク。稲葉の勝ち越し打を呼び込んだ。

 「3番 ライト 大谷」のアナウンスに観客がどよめいた。試合前、監督室にこもった栗山監督は前田健の投球データを分析し、初対戦となる大谷をプロ初の3番に抜てきした。ただ、なかなか期待に応えられない。1回、3回の得点機で凡退。第1打席ではチェンジアップに空振り三振、続く打席でもカーブに見逃し三振。バットを満足に振らせてもらえず、第3打席も中飛に倒れた。

 見事に対応したのは4打席目。それまで手も足も出なかったチェンジアップをきっちり仕留めた。それでも「失投というか、高めに浮いたので打てた。序盤の打席で打てていれば楽になったのに」と反省を忘れなかった。栗山監督は「翔平は対応力の高さを見せてくれた。打てる球をしっかり打ってくれた」とまな弟子に目を細めた。

 8番でデビューした開幕戦から、スタメンでは7番、1番、6番、5番を任され、ついには3番打者としても強烈なインパクトを残した。18日には投手として広島に立ち向かう。前田健の印象について「内、外と投げ分けるだけでなく、けん制球も速いし、総合力がすごく高い」。肌で感じたすごみを今度は自身のマウンドに生かす。 (中村博格)

 

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