【ニューヨーク=川上穣】14日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は反落した。鉱工業生産指数など米景気指標が振るわず、米景気の先行きを懸念した売りに押された。週間でも177ドル(1.2%)安と2週間ぶりに下落。米量的緩和第3弾(QE3)の縮小観測がくすぶり、積極的な買いが見送られた。
ダウ平均の14日終値は前日に比べ105ドル90セント(0.7%)安の1万5070ドル18セント。同日発表の5月の米鉱工業生産指数は前月比で横ばいで、6月の米消費者態度指数は前月比で低下した。前日とは一転した米経済統計の悪化が嫌気された。
もっともダウ平均は5月28日の最高値(1万5409ドル)からの下落率が約2%にとどまる。新興国などから緩和マネーが流出するなかで、景気が相対的に底堅い米国に資金が回帰している面もある。
来週は18~19日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)と、FOMC後のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が焦点になる。市場では足元の米長期金利が上昇していることもあり「来週のFOMCは市場を落ち着かせようとするだろう」(米ゴールドマン・サックス)との見方もある。米金融政策の先行き不透明感が後退すれば、株式市場で買い安心感が広がる可能性もある。
14日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日続伸し、前日比1円25銭円高・ドル安の1ドル=94円05~15銭で終えた。米景気の勢いが鈍いとの見方から円買い・ドル売りが優勢になった。この日の円の高値は93円98銭だった。
バーナンキ、ニューヨーク、NY株
日経平均(円) | 12,686.52 | +241.14 | 14日 大引 |
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NYダウ(ドル) | 15,070.18 | -105.90 | 14日 16:34 |
英FTSE100 | 6,308.26 | +3.63 | 14日 16:35 |
ドル/円 | 94.23 - .26 | -0.87円高 | 15日 5:48 |
ユーロ/円 | 125.73 - .80 | -0.97円高 | 15日 5:49 |
長期金利(%) | 0.815 | -0.045 | 14日 17:58 |
NY原油(ドル) | 97.85 | +1.16 | 14日 終値 |
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