国際通貨基金(IMF)は14日、米国経済に関する年次審査報告の概要を発表した。金融政策について、現在の異例の緩和策を元に戻す「出口戦略」の円滑な実行に向けて準備を進めるべきだと要請。財政面では現在の緊縮策を緩めるとともに、中期的な財政健全化への道筋を示すよう求めた。
2013年の実質国内総生産(GDP)成長率見通しは、4月時点に予測した1.9%を据え置いた一方、14年は3.0%を2.7%に下方修正した。
概要では、米連邦準備理事会(FRB)による金融緩和策は「引き続き利益が副作用を上回っている」と当面継続すべきだと指摘。ただ、超低金利を長期間続けることで、国内金融が不安定になり新興国での政策運営が困難になるとした。
金融政策が出口に向かうことに市場が過敏に反応し、金利上昇や過度の変動を招いていることに対しては「出口戦略の効果的な説明や政策変更のタイミングを計ることが重要になる」とした。
IMFのラガルド専務理事は、出口戦略の実行では「米国内だけでなく海外への影響も留意すべきだ」と訴えた。
また概要では、3月に発動した歳出の強制削減を凍結し、支出カットを緩やかなペースに改めるべきだと提言。社会保障制度が現行のままでは支出が膨らみ、縮小傾向にあるGDPに占める債務比率はいずれ拡大に転じると警告した。(ワシントン=共同)
IMF、出口戦略、GDP
日経平均(円) | 12,686.52 | +241.14 | 14日 大引 |
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NYダウ(ドル) | 15,070.18 | -105.90 | 14日 16:34 |
英FTSE100 | 6,308.26 | +3.63 | 14日 16:35 |
ドル/円 | 94.23 - .26 | -0.87円高 | 15日 5:48 |
ユーロ/円 | 125.73 - .80 | -0.97円高 | 15日 5:49 |
長期金利(%) | 0.815 | -0.045 | 14日 17:58 |
NY原油(ドル) | 97.85 | +1.16 | 14日 終値 |
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