関西電力:社宅コスト転嫁 幽霊物件なぜ売らぬ 草ぼうぼう、住民怒り

2013年06月16日

廃止された関西電力泉大津社宅。周りは雑草が生い茂り、フェンスや有刺鉄線が設置されている=大阪府泉大津市で13日、宮武祐希撮影
廃止された関西電力泉大津社宅。周りは雑草が生い茂り、フェンスや有刺鉄線が設置されている=大阪府泉大津市で13日、宮武祐希撮影

 電気料金の値上げ申請を巡り、社宅や寮の空き室の維持コストを電気料金に転嫁するずさんな実態が明らかになった関西電力(大阪市)。空き室の多さが目立つほか、利用を廃止した遊休物件も売却せず塩漬け状態で、地元住民の批判が集まっている。大阪府泉大津市の旧社宅周辺では雑草が生い茂り、関電に売却を何度も要請した住民らは「値上げで負担を強いているのに、なぜ売らないのか」と怒りをぶちまける。【向畑泰司】

 数年前から使われていない「関西電力泉大津社宅」は静かな住宅街にある。約5500平方メートルの広大な敷地に鉄筋コンクリート2階建てが8棟建ち並ぶ。敷地には、過去に伐採した樹木が放置され、雑草が生い茂る。敷地はフェンスと有刺鉄線で囲まれ、入り口に「立ち入り禁止」の看板が掲げられている。

 周辺住民らによると、計40室ある社宅は廃止される5年ほど前から10室程度しか使われていなかったという。廃止後は、野良猫が10匹ほどすみつき、フェンスを越えて道路にはみ出した雑草を住民らが刈ってきたという。

 防犯面の懸念もあり、地元自治会長の大久保学泉大津市議(64)らは関電に売却や管理徹底を何度も要請してきた。「関電は何を申し入れても、『何も決まっていない』と答えるばかり。地元に対する気持ちが足りないのではないか。何のために社宅を残しているのか全く分からない」と憤る。近所の主婦も「廃止後、最低限の管理もせず放置しており、景観も悪い。この辺りは1坪50万円ぐらいするはずだ。電気代を上げる前に売るべき資産がある」と指摘する。

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