日銀は14日、5月21~22日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。この会合では金融政策の現状維持を決めたが、長期金利の上昇について活発な議論があったことが分かった。
会合では長期金利の上昇は米欧の金利と株価の上昇、円安の加速によるものだとの見方で一致。複数の委員は、米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和の縮小観測を受けて米金利が振れやすくなっており、「影響に注意していく必要がある」と警戒感を示した。
多くの委員は金利の変動が大きい状態が続けば、銀行などによる「国債売却の動きが一段と増幅されるおそれがある」と懸念を示した。政府からの出席者も、長期金利が景気回復に見合う水準を超えて上昇すれば、「企業の資金調達に悪影響を及ぼすほか、家計の住宅ローンの負担増など、経済・国民生活に大きな影響がある」と述べた。
一方、日銀が巨額の国債を買い入れることで、金利上昇圧力を抑制しているとの認識を共有。何人かの委員は「当面、長期金利が跳ね上がるとは予想し難い」と述べた。
そのうえで、債券市場の過度な変動や金利上昇を抑制するため、国債買い入れのオペレーション(公開市場操作)の運営を弾力的に行うことが重要との見方で一致した。ただ、会合翌日の23日には長期金利が一時1%ちょうどに上昇。株価が1000円超下落した。
日銀、FRB、金利
日経平均(円) | 12,686.52 | +241.14 | 14日 大引 |
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NYダウ(ドル) | 15,070.18 | -105.90 | 14日 16:34 |
英FTSE100 | 6,308.26 | +3.63 | 14日 16:35 |
ドル/円 | 94.23 - .26 | -0.87円高 | 15日 5:48 |
ユーロ/円 | 125.73 - .80 | -0.97円高 | 15日 5:49 |
長期金利(%) | 0.815 | -0.045 | 14日 17:58 |
NY原油(ドル) | 97.85 | +1.16 | 14日 終値 |
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