13打席ノーヒット。悔しさは自身が一番感じている【拡大】
一打同点のチャンスで、仙台の虎党の視線が一身に注がれる。しかし、西岡は天を仰ぐしかなかった。1点を追う九回二死三塁。外角の直球にバットが出なかった。見逃し三振でゲームセットに、唇をかんだ。
「うまく攻められましたね。最後はボール気味? 審判がストライクと言ったらストライク。打ちにいかないと」
九回の場面だけではない。一回の先頭では四球を選びチャンスメーク。だが、その後はノーヒット。これで今季自身ワーストタイの13打席連続無安打となり、DHでの出場に限れば、今季4試合で16打数無安打と、1度も快音を響かせていない。打率も・279まで下がった。
調子が落ちてきた切り込み隊長について、水谷チーフ打撃コーチも「きょうはボール球を振りよった。今まではそんなに振らなかった。(調子は)ずっと良かったからな。まあ、疲れもあるやろな。はよ、上がってこんと」と心配そうに話した。
リードオフマンのブレーキは猛虎打線の攻撃力低下にも直結した。13日の日本ハム戦(札幌D)から計18イニングで奪った得点はたったの「1」。和田監督は「基本に戻ってしっかり見極めないと。そういうところから打撃は落ちていく」と、打線全体に危機感をにじませる。とくに西岡は今季これまで2度のサヨナラ打を放つなど、安打を放てば、26勝12敗2分け。勝負強い打撃でチームをけん引してきただけに、影響力は計り知れない。