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“さあ食べよう”とチョコレートを箱から出してみたら、表面が白く粉をふいたようになっていた・・・。これがチョコレートのブルーム現象です。チョコレートに
含まれているココアバターという脂肪分が高い温度にあって表面に浮き出して、冷えて固まるチョコレート特有の現象です。カビと間違えられることもありま すが、チョコレートは水分が少ないので、カビが発生することはまずありません。
ブルームの起きたチョコレートは、食べても害はありませんが、見た目も悪く、チョコレート本来のおいしさも失われています。 |
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チョコレートのブルーム現象はどうして起きるのでしょうか。
チョコレートはココアバターという脂肪分がたくさん含まれています。このココアバターは28℃前後で溶けはじめ、さらに温度が高くなると、分離してチョコレー トの表面に浮き出てきます。これが冷えて固まると、ブルームになるのです。ブルームはチョコレートの新しい古いに関係なく、温度変化に対する保管状態が悪
いと発生するもので、暑いところに置かれたチョコレートの「汗のあと」というわけです。
ところで、英語の「bloom」は「花」という意味のほか、「植物の果実や葉にふく白い鑞粉」という意味にも使われます。チョコレートのブルームは、こちらの意味からつけられたものでしょう。 |
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チョコレートは熱に対してデリケートなお菓子です。製造工程ではチョコレートに含まれるココアバターを、安定した結晶にするテンパリング(温調)や、一定の温
度と湿度の中である期間保管するエージング(熟成)などを行って、ブルームが起きないように工夫されています。また、流通段階でも保管には細心の注意が払わ れていますが、消費者の皆さまも、次の点にご注意願います。 |
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保管状態のよいお店でお求め願います |
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直射日光に当てないでください |
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暖房のききすぎた部屋におかないでください |
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火のそばやストーブ、ヒーターなどのそばにおかないでください
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夏場に高温で柔らかくなったチョコレートを冷蔵庫に入れると、ブルーム現象が起きることがあります。 |
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チョコレートがさらに高温にさらされると、ボロボロになったり、粉化状態になることもあります。夏場の車のダッシュボードなど、ご注意願います。
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チョコレートをおいしく召し上がっていただくために、ぜひともこれらのことを心がけてください。 |
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