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【プロ野球】

菅野が初完投 セ単独トップの7勝

2013年6月16日 紙面から

◇巨人6−1ソフトバンク

ソフトバンク−巨人 9回裏2死二塁、柳田に中前適時打を許した菅野=ヤフオクドームで(北田美和子撮影)

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 巨人が3連勝。1回、ロペス、村田の適時打に相手失策も絡んで4点を先制。6回には立岡の適時三塁打で2点を加えた。菅野は9回に1点を失ったがプロ初完投をマークし、最多勝争いトップの7勝目。ソフトバンクの連勝は6でストップ。

      ◇

 満面の笑みには若干の苦笑いも含まれていた。8回までは順調に0を並べた巨人の先発・菅野。9回は2死二塁から2ストライクまでは奪ったが、柳田に中前適時打を許した。プロ初完封こそお預けとなったものの、続く山下を右飛に抑えてプロ初完投は達成した。

 「悔しいです」。お立ち台でこう切り出したが、うれしい勝利に変わりはない。阪神の能見とメッセンジャー、ヤクルトの小川を上回る7勝目を挙げ、セ・リーグ最多勝争いの単独トップに。「トータルで見れば試合をつくれた。今日は全体的に調子が良かったですね」。通路を歩きながら記念の1勝の味をじっくりとかみしめていた。

 またもや順応性の高さを見せた。前日の投内連係ではマウンドでよろけてしまい、チームメートからヤジをもらったが、一夜明けた姿は別人だった。1球目でヤフオクドームのマウンドにジャストフィット。傾斜に自分の体を合わせるうまさでストライクを先行させた。

 心の中はソフトバンクへの雪辱の思いでいっぱいだった。3月3日のオープン戦(東京ドーム)では4イニングを8安打4失点と振るわなかったが、公式戦では左打者の内角へ食い込むスライダーで勝負。計11三振を奪い、原監督を「先発としての安定感、たくましさが出てきた」と言わしめた。

 今季の奪三振数も84に伸ばし、リーグトップを堅持。それでも自身に安堵(あんど)感はない。初完封を逃した上、ペナント争いはこれからが佳境と思っているからだ。「これで満足していたら、次はない」。あくなき向上心が菅野を成長させる原動力。その目はさらなる高みを向いていた。 

  (川越亮太)

 

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