大津・中2自殺:担任処分、県教育長「相応だ」 いじめ事前認識、報告なし /滋賀
毎日新聞 2013年05月23日 地方版
同級生からいじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒が自殺した問題を巡り、県教委が当時担任だった男性教諭(41)を減給1カ月(10分の1)の懲戒処分にしたことについて、河原恵・県教育長は22日、「相応の処分だ」と述べた。
処分を巡っては大津市の越直美市長が、「(生徒が亡くなるまで)いじめは知らなかったという前提の処分で、市の調査が反映されていない」と批判。自殺した生徒の父親(47)が「あまりにも軽いというのが率直な気持ち」とのコメントを発表していた。
河原教育長は定例記者会見で、処分について「(男性教諭が自殺前にいじめを認識していたと)市教委の報告になかった。現行制度に従い、総合的に判断した」と述べた。
また越市長が求めている、教職員の人事権の委譲について「メリットもあるが他地域への影響など課題もある。議論は必要だが、現行制度の範囲内で粛々と対応したい」と慎重な姿勢を示した。【加藤明子】