大津市・中２自殺で元担任減給　「適切な対処せず」

　大津市の中２自殺で、滋賀県教育委員会は１７日、いじめをうかがわせる状況を知りながら、適切な対処をしなかったとして、担任だった男性教諭（４１）を減給１０分の１（１カ月）の懲戒処分とした。

　男子生徒＝当時（１３）＝は２０１１年１０月１１日に自宅マンションから飛び降り自殺をした。

　大津市教育委員会の報告に基づき、県教委が処分した。処分理由では、教諭は自殺６日前の同月５日、男子生徒がほかの生徒とトラブルがあり、以前からいじめられていたと認識できる余地があったのに、けんかの延長と判断。生徒同士を謝罪させただけで、徹底した調査や指導を怠るなど、担任として適切な対処をしなかったとしている。

　県教委によると、元担任は８カ月の休職を経てことし４月に復帰し、研修を受けている。

　聞き取りに、元担任は「今から思うと、いじめをうたぐっていれば自殺を防ぐ対応ができたかもしれない」と説明した。亡くなった生徒に対しては「苦しみ、悲しみをしっかり受け止められなかった。申し訳ない」と話しているという。