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埼玉での主要業務終了 17日いわきへ再移転 福島・双葉町
 | 仮役場の旧高校で役場の移転作業をする職員 |
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福島第1原発事故で、福島県双葉町は14日、役場移転先の埼玉県加須市での業務を終えた。福島県いわき市に再移転し、17日に再開する。 役場は加須市の旧高校にあり、職員は朝から書類の箱詰めや資材の搬出準備の作業をした。終業時刻の午後5時ごろ、玄関に掲げた町災害対策本部の看板を外し、移転先で続けた約2年3カ月間の業務に一区切りをつけた。 再移転先はいわき市東田町2丁目の旧法務局勿来出張所で、主要部署を移す。 旧高校には町民118人の暮らす避難所が併設されており、町は支所機能を残し、職員11人で生活支援に当たる。避難所は将来的に閉鎖される予定だ。 伊沢史朗町長は「福島、埼玉両県と加須市の協力を得て、埼玉に残る避難者に納得してもらえる受け皿を用意したい」と述べた。 避難所の避難者は平均年齢68歳で、全体の4分の1の約30人が食事、入浴介助を必要としている。幾田慎一自治会長(65)は「避難生活に疲れたお年寄りが古里に近いいわき市とはいえ、再移動して新生活を送るのは無理。町は埼玉に残る避難者のことを真剣に考えてほしい」と話した。 双葉町の町民は、いわき市など福島県内に約3700人、福島県外に約3100人が分散して避難している。 役場は2011年3月30日、一部の町民と共に旧高校に拠点を移した。役場の県外移転は原発事故の避難市町村の中で双葉町だけだった。
2013年06月15日土曜日
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