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'13/6/15

呉のバス民営化初年度は赤字


 呉市は広島電鉄(広島市中区)に移譲した旧市交通局のバス事業について、民営化初年度に当たる2012年度の経営状況をまとめた。経常収支は約2億6400万円の赤字。市と広電は赤字路線への補助金交付を取り決めており、17路線のうち12路線が該当した。また7路線は14年度以降の再編検討の対象になる。

 運賃収入や広告料などを合わせた経常収益は約23億3200万円で、人件費や燃料費などの経常費用は約25億9600万円だった。

 最も赤字額が多かったのは、天応川尻線の約6800万円。昭和循環線約5千万円、阿賀音戸の瀬戸線約4200万円と続いた。

 黒字5路線で最も額が多いのは、宮原線約2400万円。他に1千万円以上の路線はなく、2番目は辰川線の約570万円だった。5路線の黒字額は計約3900万円だった。

 市は各赤字路線の経常費用に2%を加えた額から、各路線の経常収益を引いた額を補助する。補助額は、赤字12路線では計約3億3800万円になる。

 収益で費用が賄えない、利用者に比べ便数が多いなど課題がある路線は、横路交差点循環線▽昭和循環線▽白石白岳交差点循環線▽市役所宝町循環線▽三条二河長迫循環線▽阿賀音戸の瀬戸線▽宝町中央循環線―の7路線だった。

 市と広電は移譲初年度の12年度と13年度は17路線を維持すると決めている。ただ14年度以降は協議の上で路線再編や運行廃止の検討も可能で、課題がある7路線が対象となる。




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