中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

黒田、日本人3人目の通算1000投球回 試合は8イニング2失点も勝敗付かず

2013年6月15日 紙面から

日本人3人目の通算1000投球回を達成した黒田(社英夫撮影、オードットココロシアムで)

写真

◇アスレチックス3−2ヤンキース

 【オークランド穐村賢】8イニング2安打2失点でも勝ち星手に入らず…。ヤンキースの黒田博樹投手(38)は13日(日本時間14日)、敵地でのアスレチックス戦で8イニングを2安打2失点と好投したが、味方の援護に恵まれず、先月17日のブルージェイズ戦での今季6勝目を最後に5戦連続白星なしとなった。ただ、この試合で日本人大リーガーでは野茂英雄(ドジャースなど)らに続く史上3人目の1000投球回を達成。失点した3回以外は全て三者凡退の“パーフェク投”とあって、「チームに(勝つ)チャンスを与えるという意味では何とかできたのでは」と納得の表情を浮かべた。チームは延長18回、2−3で敗れた。

 試合時間5時間35分、延長18回の末に敗れる徒労感たっぷりの試合にも、黒田は「僕が投げたのは8イニングだけなんで。自分の投げるゲームでチームが勝てなかったっていうのは残念ですけど、ゲームはしっかりつくれた」と充実感すら漂わせた。

 5試合連続で勝ち星なし、味方打線の援護点が少ないという現状にも「攻撃に関しては僕がコントロールできることではないので」と達観しているかのよう。あと2イニングに迫っていた日本人大リーガー3人目となる1000投球回達成という新たな“勲章”獲得にも、「長くやってれば(届く)という数字。記録のために野球をやっているわけじゃないんで、気にはしてない」と淡々としたものだった。

 黒田の唯一の悔いは“大台”到達直後。2四球に2安打とこの日の全ての“粗”が集中して2点を失った3回。この回以外は全イニングで三者凡退と“完全試合”だっただけに、「気持ちを切り替えて投げられたけど、それ(3回)をクリアしていれば完全試合になっている。ピッチャーである以上は点を取られるので、長いシーズンを考えれば、どっかで割り切らないといけない」。そう言いつつも、口惜しそうでもあった。

 先発としての仕事は果たすものの、なかなか勝ちに恵まれない状態が続く。だが、腐ることなく黙々と自らの責務を全うするのが黒田。打線の援護に乏しい、辛抱、辛抱、また辛抱の孤独なマウンドが続くが、この日のような我慢の投球を続けていれば、いつか報われる日がやって来る。

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ