元気もらった！虎・西岡、被災地訪問でＶ誓う

激励に訪れたマートン、西岡、鳥谷、藤井彰、桧山、新井（左から）【拡大】

　純粋で弾ける笑顔が、曇った心を晴れやかにしてくれた。体育館で全校生徒１１３人を前にした西岡はマイクを握ると、少し自虐的にあいさつを始めた。

　「みなさん、元気ですか。僕は元気ではありません。最近、打ててないからです」

　最近５試合は２２打数３安打（打率・１３６）と当たっていない。笑いを誘うつもりが、子供たちはリアクションに困りシーン…。それでも、初めて被災地を訪れ、心境に変化が生まれた。生徒と話をしながら、震災が残した心の傷を実感したからだ。

　「僕は野球をして打てない、打てないで落ち込んだりしますけど、子どもたちに会うことで、僕自身、なんてちっぽけなことで悩んでいたんだ。幸せな悩みじゃないか、と思った」

　２０１１年の東日本大震災当時はメジャー挑戦１年目。アメリカでみたテレビを通じての惨状に言葉を失った。当時を「日本、宮城を心配することしかできなかった」と振り返る。だからこそ、こうして訪れる機会が待ち遠しかった。

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