大胆不敵！虎・藤浪「星野さんは敵、驚かせる」

練習する阪神・藤浪＝Ｋスタ宮城（撮影・鳥越瑞絵）【拡大】

　２００２年から２年間、猛虎を率い、広い視野で日本球界を見渡す目を併せ持つ闘将だからこそ、虎に現れたスーパールーキーに頬を緩めてしまう。“飛ぶ統一球”の問題でグラウンド外へ移ってしまっている世間の目を、２人なら取り戻せる－。今季８勝０敗の最強カードをあえて虎の黄金ルーキーに切ってきた。

　藤浪は、Ｋスタ宮城でキャッチボール、遠投などで汗を流すと、聖地の申し子の先輩、田中との対戦に闘志をチラつかせた。

　「尊敬する投手の一人ですけど、試合なので。もちろん、厳しい試合になると思いますけど、しっかり粘って投げたいと思います」

　田中はルーキーイヤーの２００７年に２８試合で１１勝７敗、防御率３・８２。藤浪は、８戦に先発し４勝１敗、防御率は規定投球回数に達していないが、２・４２だ。田中の１年目の成績を上回るのは夢ではない。ただ、５月２６日の日本ハム戦（甲子園）以来、勝っていない。チームは交流戦を１２勝９敗１分けで、首位巨人と０・５差。貯金を「１２」まで増やしたが、消化不良の日々だ。

　「もちろん気合は入りますけど、自分の投球が変わるとか、そういうことはないです。流れの上では相手投手と対戦することになりますけど、直接対決するわけではないので」

　杜の都で不敗のマー君との戦いを制して、闘将を本当に驚かせてみせる。　（長友　孝輔）

（紙面から）