今成(左)に直接指導する和田監督。楽天に連勝でリーグ戦に弾みをつける(撮影・鳥越瑞絵)【拡大】
微光が差していた交流戦Vは、ソフトバンクにさらわれたが、最終目標はリーグ制覇であり、日本一だ。21日に再開するリーグ戦に向けて、大事な交流戦のラスト2連戦。敵地・Kスタ宮城での練習を終えた和田監督は、連勝締めへ力を込めた。
「ここまでがんばってきて尻すぼみになったらアカン。1つは甲子園でやられているということ。もう1つはマー君(田中)に土をつけるということ」
交流戦は22試合で12勝9敗(1分け)の3位タイ。強いパに対し、強い虎を見せつけた。前日13日の日本ハム戦(札幌D)に敗れ、巨人に首位を奪われたが、交流戦中に2度、奪首にも成功した。勢いをリーグ戦へと持続させるため、虎将はネジを巻き直した。
楽天には、甲子園(5月28、29日)で2連敗を喫した。楽天・星野監督から「阪神の貯金を(10から)8にしてやろう」と“2連勝予告”をされ、実現させてしまった屈辱があるだけに、そのリベンジを果たす。
16日は8連勝中の田中が先発予定。28日の対戦は6回2失点で降板させたが、黒星はつけられなかった。「いろんなものを、うちは止めてきている」と指揮官。
巨人の開幕連勝を7で止めた。交流戦では摂津(ソフトバンク)、成瀬(ロッテ)、吉川(日本ハム)らパを代表する投手を打ち崩した。マー君を打破し、リベンジを果たし、締める-。それが和田監督の描く最高のシナリオだ。
「優勝は決まったが、最後の2つがそのあと(のリーグ戦)にどう影響するか、わからない。あと2試合でひと区切りだしね」。杜の都に虎の雄叫びを響かせる。 (栃山 直樹)
(紙面から)