馬鹿発見器騒動 本当に問われているのはその後の対応では
先日は岩手県の小泉みつお議員のブログが話題になりましたが、今流行りだからとブログやSNSを安易に始めた結果とんでもない結果に終わってしまうというケースが非常に多いのではないかと国内外で懸念されているようです。
小泉みつお議員だけではない! ツイッターやブログで炎上する政治家に竹田圭吾さん「バカ発見器」(2013年6月12日ガジェット通信)
病院で番号で呼ばれたことに激怒し、それをブログに書いたことがきっかけで炎上騒動となった小泉みつお岩手県議会議員。6月11日のフジテレビ『とくダネ!』にはからずも出演したことで、一躍“全国区”となってしまったと思われる。
(略)
スタジオでは、参議院選挙からSNSが解禁されることに触れ、これまでに政治家が問題発言をした例を挙げる。「原発事故による放射能汚染に関して、
(献血者の写真を掲載して)献血の車が止まっているけど
放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか?」と群馬・桐生市議の『Twitter』でのコメントを紹介。番組では匿名であったが、これは2012年5月25日の庭山由紀・元市議によるものである。この発言が問題となり、除名処分となった。
また、杉並区議がブログで、待機児童について「子育ては本来家庭で行うもの
“お願いです。私たちの子育てをどうか手伝ってください”
というのがマナー」と書いたことを紹介。こちらも放送では匿名であったが、今年2月の自民党の田中ゆうたろう区議のもので、現在も見ることができる。
また、堺市長が震度4の地震が発生した直後に『Twitter』にて「今日は良いお天気ですね。久しぶりにゆっくりした朝を迎えています」と自動投稿を行っていて削除し謝罪したことも伝えていた。こちらは今年4月13日のものだ。
こういったトラブルの紹介に対し、竹田圭吾さんは「有権者にとっては、こういうのがどんどん出てきたほうがメリットだと思うんですよ。ツイッターやフェイスブックって、世の中に有意義なのは『バカ発見器』なところだと僕は思ってるんですけど。要するに選挙のときにきれいごとを言って受かった人たちが本当は心の中でどんな人格なのかというのが全部出てくるわけですよね。
だから、あんまり遠慮しないでどんどん自分の思ったことをこういう風に政治家は言ってもらうことが有権者にとってもメリットだと僕は思います。」と締めくくった。
Facebookは家庭生活の脅威(2013年6月8日VOR)
米ハワイ及びミズリー大学の心理学者らは「Facebookは家庭崩壊をもたらす」との結論に達した。
学者達の研究によれば、一日少なくとも Facebookに1時間を費やすとするならば、家庭内での争いが本質的に増え、離婚の恐れが高まるとの事だ。実験に参加した人々のうち80%は、Facebookにアクセスした事が原因で近しい人達と衝突し始めた。まして、自分のパートナーのアカウントを見始めた場合、嫉妬が生じ、家族内でのスキャンダルは避けがたくなる。
Facebookのユーザーは、しばしば、自分の前の恋人や愛人のアカウントを覗くが、この事も状況に悪影響を与える。
心理学者のデータでは、昨年2012年、英国では離婚理由の3分の1が、ソシアルネットワークの過度な利用と関係があった。
SNSなどはつぶやきと言えば他人に聞こえないことが前提のようで実際には全世界に向けて同時発信されているわけで、かつては多少の失言も周囲の人間の間でひとしきり噂や又聞きという形で広まっては終息していたものが今や永久保存され晒され続けるということに気付かないまま、以前と同じような感覚で不用意な発言をし炎上してしまってからその発信力の大きさに改めて気付くというケースが非常に多いように思います。
肯定的に考えるとかつてはマスコミ取材などでいわゆるオフレコでの発言でしか漏れてこなかった公人の発言が、今では一般人でも手軽に接することが出来るようになってきたという考え方も出来ますが、政治家などはむしろこれからの時代演説がうまいとかテレビ写りが良いといったことよりも、SNS等での発信力と支持が大きいということの方が有利になるという時代に移り変わっていく可能性もありそうですね。
人間の感性とはなかなかに微妙なもので、通り一遍のありきたりなコメントばかりしか書き込まないようなものは誰も相手にしませんけれども、公に出来ないぶっちゃけ話、表立って口に出来ない裏話が聞けると言えばひとつ聞いてみようかという気になりますから、世間の注目を集めたいと考えている方々は炎上ラインぎりぎりの見極め能力というものが重要になってくるはずです。
その意味で先日とある公人がとんでもない暴言を吐いたとニュースになっていましたけれども、案外これが微妙な線を付いていたんじゃないかと言う内容だったとも言えそうなんですよね。
復興庁幹部暴言ツイート「左翼のクソどもから…」担当外し事実上更迭(2013年6月13日スポニチ)
東日本大震災の被災者支援に当たる水野靖久復興庁参事官(45)が、短文投稿サイトのツイッター上で市民団体や特定の国会議員を中傷する書き込みを繰り返していたことが13日、分かった。同庁の谷公一副大臣は「被災者、関係者に非常に不快な思いをさせた」と謝罪、担当から外し事実上、更迭したことを明らかにした。近く正式に処分する。支援の遅れが指摘される中、政府の姿勢が問われそうだ。
水野氏は「子ども・被災者支援法」に基づく東京電力福島第1原発事故の被災者支援を担当。復興庁によると、今年3月に被災者を支援する市民団体が開いた集会に参加後、「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席」などと書き込んだ。複数の国会議員に対しても、実名を出さずに「我が社の大臣の功績を平然と『自分の手柄』としてしまう某大臣の虚言癖に頭がクラクラ」「ドラえもんの通告が遅い」などと書き込んだ。
また昨年6月に成立した同法を運用する基本方針が決まらず、たなざらしになっていることについて水野氏は今年3月「白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意。こんな解決策もある」と容認とも受け取れる書き込みをした。谷氏は発言の背景を精査するとしている。
水野氏は総務省出身で、千葉県船橋市副市長を経て昨年8月に復興庁に出向。調査に対し自分の携帯電話などを使ってツイッターに書き込んだと説明しているという。書き込みは既に自ら削除している。
当初は実名で書き込みをしていたが昨年10月ごろから匿名に変更、批判的な発言が増えたという。
書き込みについて根本匠復興相は13日午前の衆院東日本大震災復興特別委員会で「不快な思いをさせたのであれば率直におわびしたい」と述べた。菅義偉官房長官は同日の記者会見で「公務員法に抵触するようなことがある」と指摘、野党から「発言の背景を追及すべきだ」(民主党国会議員)などの声が相次いだ。
一連の発言の詳細は元ネタとも言える参考記事の方を参照していただくとして、直接現場で会った市民などからは「熱心に話を聞いてくれる」とずいぶん評判が良かったという同氏の発言を注意して読んでいきますと、その攻撃的な発言の対象が一部の政党議員や市民団体(苦笑)に絞られていることが理解できますし、これを「被災者を中傷」などと報道するのは明らかにミスリードだと思いますね。
騒動に火をつけて回ったに等しい毎日新聞などは「読むに耐えない悪口雑言」と散々な言いようですけれども、いずれにせよいささか品のない発言であったことは確かですし、普通こういうことは公の場で発信するようなものでもないことは言うまでもありませんから何かしらの責任を取ることになったとしても本人の選択の結果というものですが、この一連の「暴言」に対してあちらこちらから「ごもっとも」という意見も出ているということです。
「クソ左翼」の復興庁幹部、そこまで悪いか 憂鬱なる官僚の「本音暴言」に同情の声も(2013年6月13日J-CASTニュース)
復興庁の水野靖久参事官(45)が、ツイッター上で市民団体や国会議員に対し「暴言」を吐いていたことが問題化している。報道を受け、菅義偉官房長官は2013年6月13日の記者会見で、事実確認の上で処分を行うとの見解を示した。
特に批判が多いのは、「左翼のクソども」「虚言癖」といった中傷めいた発言だ。一方でつぶやき全体を通してみると、官僚としての率直な「愚痴」も多く、同情論も出ている。
(略)
この水野参事官の「問題発言」を大々的に報じたのは、独立系メディアの「OurPlanetTV」と毎日新聞だ。特にOurPlanetTVはツイッターでの発言や復興庁への情報請求、また当人への取材などを元に、「被災者や議員へ中傷ツイート」を連発していた、と批判した。水野参事官は11日夜にアカウントを削除していたが、毎日新聞が13日朝刊で「復興庁幹部ツイッター暴言」と一面トップで報道、根本匠復興相が同日の衆院特別委員会で「発言が事実であれば不適切」と謝罪し、なんらかの処分を明言する事態に至った。民主党の高木義明・国会対策委員長も、「行政の責任者も含めて厳しく追及していかなければ」などと息巻く。
いったい水野参事官はどのような「暴言」を吐いていたのか。元ツイートは削除されたものの、OurPlanetTVが発言記録を保存して公開している。被災地議会を「余りのアレ具合」と嘲笑
「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席。不思議と反発は感じない。感じるのは相手の知性の欠除に対する哀れみのみ」
報道で特にクローズアップされたのは、2013年3月7日のこの発言だ。この日、水野参事官は「放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会」主催の集会に出席、政府側の代表として参加者から、市民の被ばく問題への対策を急ぐよう要求されていた。その直後に相手を裏で「左翼のクソども」と呼んでいたことになる。
ほかにも、「今日は懸案が一つ解決。正確に言うと、白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意しただけなんだけど、こんな解決策もあるということ」(13年3月8日)
というような問題の先送りを歓迎するとも取れるつぶやき、あるいは福島県川俣町に出張した直後の、
「今日は、田舎の町議会をじっくり見て、余りのアレ具合に吹き出しそうになりつつも我慢w」(12年11月15日)
といった発言が確認できる。
また、答弁作成が回ってくるたびに「被弾なう」とつぶやいており、質問を行う議員に対しては辛辣な発言が目立つ。特に議員側からの質問通告の遅れに対しては、「労働者の党が通告を出さないため、多数の労働者が深夜残業なう」(12年10月31日)
「20分の質問時間しかないのに29問も通告してくる某党代表の見識を問う」(13年2月6日)などの皮肉が並び、中には「ドラえもん似の議員」(2013年3月12日)というような発言も。また安倍政権の現職大臣に対しても、「我が社の大臣の功績を平然と『自分の手柄』としてしまう某大臣の虚言癖に頭がクラクラ」(2013年2月6日)なるかなり際どい論評も見られる。
集会では参加者からヤジが飛ぶ
「中傷」「暴言」などと大手メディアから一斉に叩かれた水野参事官の発言だが、一方でツイッターなどでは同情の声もある。たとえば「左翼のクソども」発言があった集会では、健康調査の対象となる放射線量の早期決定を参加者から求められ、
「決めなさいよ早く! 何ぐずぐずしてんのよ!」
とヤジられる場面がOurPlanetTV公開の動画から確認できる。また、「ふざけた調子」(毎日)などと批判されている国会質問への態度についても、
「公務員の給与を引き下げろと主張する某党の代表が本会議の通告を出さないため、退庁できない職員多数。今日だけで数千万円の残業代が浪費されたものと推測」(13年1月30日)
「部下の送別会だったのに、被弾して行けなかったよん」(13年3月23日)といったつぶやきを見ていると、それが仕事とはいえ激務に追われる官僚の悲哀を感じさせる。ちなみに発言時間を見れば、朝は7時から、夜も9~10時、遅い日は11時ごろまで勤務していることもざら。休日を含め、多いときは週3回もの出張もこなしている。かなりの疲労やストレスが積み重なっていたであろうことがうかがえる。
脳科学者の茂木健一郎さんもツイッターで、このように提言する。「水野靖久参事官のツイッターの言葉は不適切だが、そこから見える、国会や国会議員と霞ヶ関との関係は、改善すべき点も多い。たとえば国会の質問の答弁を官僚が用意すること。ある程度は必要だろうけれども、現状は行きすぎ。もっと実質的な意味のある、建設的な仕事に霞ヶ関のリソースを振り向けるべき」
そもそも元記事の動画を見ても「ひたすら罵声を浴びせられる集会」であったようですし、当時からすでに多くの一般市民からも「感じるのは相手の知性の欠除に対する哀れみのみ」といった感想はありふれていたわけですから別段同氏の感覚が異常というわけでもなんでもなく、こうした「言いたい連中に言わせるだけ」のイベントが復興の役にどれほど立ったのかという視点からの検証も必要でしょうね。
ただし仮に本音の部分では妥当な発言だったとしてもモノには言い方というものがあるのも事実で、昔から良く言われるところの「豚に向かって豚だと指摘してみせることに何の意味があるのか?」という問題として捉えるならば、同氏の行為もまた結局は同様に非建設的な感情の吐露に終わったという批判は受けなければならないと思います。
ともかく発信の時点で公のものになるということに留意した適切な発言を心がけるのは当然の利用心得ですけれども、それ以上にいざ炎上?!となった時の初期対応能力こそ多くのSNS利用者が備えておくべき必須スキルというべきものであって、このところ威勢の良い発言で目立つのはいいですが初期消火に失敗するケースが目立つように感じられるのも利用技術が未だ成熟していないということの現れなのでしょうか。
特に政治に携わる者といえばいざという時の危機管理能力こそ問われるだけに、平時には威勢がいいが火急の際にはまるで役に立たない…などという悪評を頂戴することのないようSNS利用にも注意が必要でしょうし、逆にこうした身近な危機を無難に乗り越えてみせることで危機管理能力をアピールするということも可能かも知れませんね。
「チロルチョコの中に芋虫が!」写真つきツイートにチロルチョコが冷静な対応(2013年6月12日ガジェット通信)
6月11日、とある『Twitter』ユーザーが
チロルチョコの中に芋虫いた。どーゆーこと?ありえない。もう絶対食べない。
と写真つきでツイートを行った。写真には、1センチくらいのオレンジ色の小さい幼虫が包み紙を開けたチロルチョコの上に乗っているものが写っていた。
1万件以上のリツイートを集めた上記ツイート、チロルチョコ側も目にしたようだ。
同日、現在Twitter上でチロルチョコの中に芋虫がいたというツイートが流れている件に関しまして説明させて頂きます。現在ツイートされている商品は昨年の12月25日に最終出荷した商品で掲載されている写真から判断しますと30日~40日以内の状態の幼虫と思われます。
詳しくはこちらのサイトをご覧下さい。
http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/word/faq.html#w2_2
お騒がせしており申し訳御座いません。とツイートした。
リンクした先は日本チョコレート・ココア協会のサイトのよくある質問のページの「Q どこで虫が入ってくるのですか?」というところ。そこにはA チョコレートやココアは、近代的な設備と衛生管理の行き届いた工場で生産されていますので、虫の卵や幼虫が入ることは通常ありません。ほとんどの場合、工場を出てからご家庭で消費される間に侵入するケースが多いようです。
お菓子につく虫は、どこにでもいることが多く、一般のご家庭にも棲息し、乾燥したお菓子や食品類につきます。とあった。要するに、「5か月以上前に出荷した商品であり、出荷後の店舗もしくは購入後の家で虫がついたのではないでしょうか? つーか、たぶん家で」と暗に示しているように思われる。実際、芋虫がいたという写真の商品はクリスマス限定のガトーショコラ味というもののようだ。そして、当初の写真をアップしたユーザーは『Twitter』アカウントを消してしまった。
ネット上では、会社側の冷静な対応が賞賛され、「多分、こういったクレームは多いんだろう」「買ったらすぐに食べろ」という声があがったようだ。「でも、包みを開けて入っていたらびっくりするよな」「店で虫が入ったんだとしたらかわいそう」といった同情する声も。
チロルチョコは、その後保存管理をしっかりしようと思いました!これからも新作チロルチョコ含め楽しみにしてます(((o(*゚▽゚*)o)))
というツイートに対して
温かいお言葉頂き誠にありがとうございます!!!
と返信している。
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コメント
いやいや、一国のトップやら「国民に奉仕する」べき官僚が自分たちに都合の悪い意見をする面々を「クソ左翼」とかいう考え方が問題なんでしょ。
右翼・左翼ってのは個人の思想の問題でそれ自体はどっちが良くてどっちが悪いものでもない、と思うのだが件の御仁たちにとっては違うんだろうか。
「俺にとって都合の悪い奴は左翼(=悪)」という思考回路なのか。
それにネットの炎上を話題にしてる割に一番旬の「TPPに反対する奴は左翼⇒あわてて削除」はなぜ話題にしないのか?
投稿: 名無子 | 2013年6月15日 (土) 07時35分
左翼とクソ左翼は同じではないですね
印象操作乙
投稿: | 2013年6月15日 (土) 08時09分