2013年6月14日のニュース
おととし、西海市でストーカー被害にあっていた女性の家族2人が殺害された事件で、長崎地裁は殺人などの罪に問われた筒井郷太被告に対し、求刑通り死刑を言い渡しました。
判決を受けたのは、三重県桑名市の無職・筒井郷太被告(28)です。判決によりますと、筒井被告はおととし12月、西海市で元建設会社社長の山下誠さんの妻・美都子さん(当時56)と、祖母・久江さん(当時77)を包丁で刺し、殺害。また、当時、交際していた山下さんの三女(24)にストーカー行為を繰り返したり、暴力を振るっていました。
筒井被告は当初、犯行を認めていましたが、裁判では「自白は警察に強要された」と訴え、無罪を主張していました。
きょう午後2時半から長崎地裁で開かれた裁判員裁判の判決公判で、重富朗裁判長は主文に先立ち、判決理由の朗読から始めました。そして「筒井被告は良心のかしゃくが全く見出せず、現在でも更生改善の兆しも認められない。遺族の処罰感情は厳しく、一様に極刑を求めている」と厳しく指摘し、筒井被告に対して、死刑を科すほかないとして求刑通り死刑を言い渡しました。
筒井被告側は、判決を不服として即日控訴しています。
県議会の6月定例月議会はきょうから一般質問が始まり、中村知事は期限が半年後に迫った諫早湾干拓事業の開門問題について時間はかかっても決着の場は裁判でとの考えを示しました。
県議会はきょうから4日間の日程で一般質問が始まり、自民党の瀬川光之議員は諫早湾干拓事業の開門問題について中村知事に「国との溝は埋まらないままであり政治的な手腕を発揮するときではないのか」と質しました。これに対し、中村知事は「政治的な形だけでこれを動かしていくのは現実的に難しい。そういうことであれば訴訟の課題は訴訟の場で変えていかなければ」とこたえました。
排水門を巡っては、県農業振興公社や干拓地の農業者などが開門阻止の仮処分申請をしていてことし11月に決定が出されます。知事は引き続き、地元の実情を強く訴えていくと述べました。
佐賀県の玄海原発の再稼動に反対している県漁連は、来月にも九州電力が国に再稼動を申請した場合、抗議行動も辞さないとする緊急決議文を出しました。
玄海原子力発電所の再稼動に関する緊急決議文は長崎市で開かれた県漁連の総会で「放射性物質による汚染水が漏れ出す事故が発生したら長崎県漁業者が壊滅的打撃を蒙るのは火を見るより明らか」などの内容が提案されました。
九州電力は原子力規制委員会の新しい規制基準の適用が始まる来月にも国に対し、玄海原発の再稼働を申請する計画です。しかし、県漁連は万一の事故の際の対策や風評被害への補償などについて九電側の説明が不十分と強く反発していて、漁業者も「明確な保障がないと我々としては反対」と話しています。
再稼動に関する決議文は全会一致で採択され、県漁連では九電が再稼働を申請した場合には玄海原発の周辺海域で抗議デモを実施する考えです。新松浦漁協の志水正司組合長は「安全面だけでなく、漁業者の思いを知って1つずつ解決してほしい」と話しています。原発の再稼働をめぐる都道府県単位の漁連の反対行動は全国でも例が無いということです。