6月5日、みんなの党の三谷英弘衆議院議員と山田太郎参議院議員が、ニコニコ生放送とUstreamで『みんなのさんちゃんねる』を生配信し、5月末に自民・維新・公明の議員立法で衆院に提出された児童ポルノ禁止法改正案について語った。
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児童ポルノの単純所持禁止を盛り込んだ、この改正案。また、児童ポルノに類する漫画やアニメについて、実際の性犯罪への関連性があるか否かを調査研究し、3年後をめどに必要な措置をとる、ということが、検討条項として盛り込まれている。この点については、非実在青少年(=架空の青少年キャラクター)の性的表現が規制される可能性があるということで、アニメ・漫画業界やファンたちから反対の声があがっている。
番組では、主に児童ポルノ規制法改正案の性表現規制について語られたが、山田議員はさらに突っ込んで、性表現規制の先に殺人や自殺に関する表現を規制しようという動きが与党内にある、との情報を明らかにした。すると、ネット住民たちは「殺人や自殺の表現規制」に注目し始めたのだ。
この番組の内容を取り上げたニュースサイト「ガジェット通信」の記事に関する、2ちゃんねるの「児童ポルノ法案で二次ロリどころか次は自殺殺人描写まで対象」というスレッドでは、こんな意見が投稿されている。
「ホラーがサスペンスが…推理小説が…」
「児ポ法なんだから、暴力表現への規制はそもそもおかしい 」
「自殺はダメっつってもね
そういう表現をなくすだけで減るわけねーと思うが
臭いものに蓋をしてるだけとしか」
「自殺、殺人描写規制したら物語のジャンルが著しく減少するわけだが」
多くのネット住民が、殺人や自殺の表現規制に反対する意見が多かった。また、ガジェット通信の当該記事に対するツイッターの反応を見ると、
「とりあえずミステリーとかダメになるだろww
ホラゲもなくなるかw
ありえんだろー
コナンはダメだな( ̄ー ̄)」
「つまりジャンプもサンデーもマガジンもゲソも読めなくなるんですね。わかります。コロコロも発禁だね」
と、漫画やアニメで描かれている殺人や自殺の表現が規制されることで、多くの作品に影響があるのではないかと指摘する声があがっている。
今回、みんなの党の山田議員が明らかにしたのは、あくまでも「性表現規制の先に殺人や自殺の表現を規制する動きがある」という情報であり、具体的に何かが動いているわけではない模様。また、規制の対象が「非実在青少年による殺人や自殺の表現」なのか、それとも「すべての殺人や自殺の表現」なのかも明らかになっておらず、少々混乱を招いている部分もあるようだ。