岩手のニュース

被災文化財の復旧を視察 タイの関係者、陸前高田を訪問

回収した文化財の保護作業を見学するタイ文化省の関係者

 東日本大震災の津波で被災した文化財の保護活動を視察するため、タイ文化省と九州国立博物館(福岡県太宰府市)の一行計9人が13日、岩手県陸前高田市矢作町の市博物館を訪れた。
 タイでは2011年、各地で大規模な洪水が発生し、アユタヤの博物館などが被災したという。災害時の文化財の保護が課題となっており、九州国立博物館との交流事業で来日したのに合わせ、陸前高田市を訪問した。
 市博物館の学芸員が、震災後の文化財回収の様子を説明。堆積した砂の層から文化財を掘り出す様子や、回収した文化財からカビや塩分を除去する作業などを写真を見せながら紹介すると、一行は熱心にメモを取っていた。除菌、脱塩作業や保管庫も見学した。
 タイ文化省芸術局のサハワット・ネーンナー局長は「一つ一つ保護作業をする姿に心を打たれた。日本のやり方を学び、タイに合った方策を考えていきたい」と話した。
 陸前高田市では、博物館や「海と貝のミュージアム」など四つの文化施設の収蔵品計41万点がほぼ全て流されたが、31万点を回収。閉校となった旧生出小に移転した博物館で、文化財の保護、復旧作業を続けている。


2013年06月14日金曜日


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