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加藤コミッショナー、下田事務局長に“責任を丸投げ”辞任の意思なし

デイリースポーツ 6月13日(木)6時59分配信

加藤コミッショナー、下田事務局長に“責任を丸投げ”辞任の意思なし

 退席時に一礼する(左から)下田事務局長、加藤コミッショナーら(撮影・園田高夫)

 統一球が極秘に変更されていた問題で、日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナー(71)は12日夜、都内のNPB事務局で会見を開いた。前日11日に行ったNPB側の説明とは一転、コミッショナーは関与を完全否定。統一球の変更、“隠蔽(いんぺい)”の事実も一切知らなかったことを強調し、自身の進退問題も一蹴した。

【写真】 「加藤良三」とコミッショナーの刻印が入ったNPBの統一球

 すべてをひっくり返した。午後8時に始まった会見の冒頭、加藤コミッショナーは統一球が“飛ぶボール”に変更されていたことについて「これまでの説明と食い違う形になり、関係各位におわび申し上げます」とファンや選手、球団に謝罪の言葉を述べた。

 だが、自身の関与を問われると「全く知りませんでした。昨日まで」と完全に否定した。

 前日11日に下田事務局長は「相談して進めている」と加藤コミッショナーの同意を得て、ボールを変更したと激白していた。下田事務局長は食い違いを問われ「記憶が混乱していた。コミッショナーにご迷惑をおかけする発言をした」と釈明。変更の事実を知っていたのは下田事務局長を含め、実務担当者3人だったと説明し、ミズノ社に公表しないよう“隠蔽”したことも下田事務局長の判断だったとした。

 加藤コミッショナーは開き直りとも取れる発言を繰り返した。ボールの改良をした“企業努力”だったことを強調し「批判には値するが隠蔽ではない。申し訳ないとは思っているが、これは不祥事ではない」と断言。

 自身の進退問題も否定し、辞任の意思がないことを明らかにした。「ガバナンス(統治)を強化することがわたしの責任です」と、同様の回答を繰り返した。

 一方、ウソを塗り重ねていた形となった下田事務局長は、自身の進退について「それはコミッショナーの判断です」と隣にいる加藤コミッショナーの顔色を確認。報道陣から自身の意思を追及されると「私の心の中で考えていることはある」と、辞任を示唆した。

 会見は、ミズノ関係者2人を交えて行われた。加藤コミッショナーは時折、報道陣の質問に対してみけんにしわを寄せ、声を荒らげるなど、いら立つ場面も見られた。

 自身の名前が刻印されている統一球にもかかわらず、加藤コミッショナーは「知らなかった」の一点張り。揚げ句の果てには「隠すことではなかった。もし、事実を知っていれば公表していた」と下田事務局長に責任を丸投げした。結局、真実は不透明なまま、会見は終了した。

最終更新:6月13日(木)10時4分

デイリースポーツ

 
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