「混乱避けたいと非公表」下田事務局長 統一球問題
朝日新聞デジタル 6月13日(木)1時41分配信
【福角元伸】プロ野球で使われている統一球が公表されないまま昨季より飛ぶように調整されていた問題で、プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナー(71)は12日、東京都内のNPB事務局で記者会見し、「調整されていたことを全く知らなかった。不祥事ではないと思う」と繰り返した。
会見場には約100人の報道陣が詰めかけ、10台を超えるテレビカメラが並んだ。統一球を製造するミズノ社の鶴岡秀樹取締役らも同席した。冒頭で加藤コミッショナーは、今季から統一球の反発係数を調整していたことについて「事務局から話はなかった。隠蔽(いんぺい)ということではない。もし知っていれば、その時点で公表したと思います。組織のガバナンスからして、監督不十分」などと釈明。「影響を被った選手、ファンのみなさんにおわびを申し上げたい」と話した。
NPBによると、昨季の統一球の反発係数が基準を下回ったものがあることが判明し、加藤コミッショナーが下田邦夫事務局長(59)に対処を一任。下田事務局長がミズノ社と調整を進めたという。この点について、加藤コミッショナーは「事務局の最高責任者として、おわびを申し上げる。知らなかったことの責任は私にある」と語った。下田事務局長は「現場の混乱は避けたいと、統一球の調整は非公表とした。今振り返れば、開幕前に公表すべきだった。選手会にただされるまで公表できなかったのは、不徳の致すところ」と陳謝した。
朝日新聞社
最終更新:6月13日(木)1時41分
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