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<統一球問題>コミッショナー謝罪 変更・隠蔽への関与否定

毎日新聞 6月12日(水)21時19分配信

<統一球問題>コミッショナー謝罪 変更・隠蔽への関与否定

プロ野球の統一球問題について記者会見する、日本野球機構の加藤良三コミッショナー(中央)。左は下田邦夫事務局長、右はミズノの鶴岡秀樹取締役=東京都千代田区で2013年6月12日午後8時6分、西本勝撮影

 ◇事実把握は事務局長を含め職員3人だけ

 プロ野球で使われている統一球が、飛びやすくなるよう調整されていた問題で12日、日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナー(71)や、製造元のミズノの関係者が東京都内で記者会見し、加藤コミッショナーは「混乱を招き、選手、ファン、球団に心からおわびしたい。隠蔽(いんぺい)するつもりはなかった」と謝罪した。ただ、「不祥事とは考えていない」として辞任は否定した。

【ニュースの一報】NPB:飛びやすい統一球にこっそり変更

 会見によると、昨年の検査で、規定の反発係数を下回る球が目立ったため、下田邦夫事務局長がミズノ側に調整を指示。下田事務局長を含め職員3人だけが変更を把握していた。球は、今年2月のキャンプ中から入れ替えを始め、3月のオープン戦中には切り替えを終えたという。

 加藤コミッショナーは、事実を把握したのは11日とし、自らは変更の指示にも隠蔽にも一切関与していないと主張。その上で「自分が知っていたら、公表を指示していた。(隠蔽は)批判されるべきことと言われればそうかもしれない」と釈明した。下田事務局長は同日、仙台市内での労組・日本プロ野球選手会(楽天・嶋基宏会長)との事務折衝後、報道陣の取材に、調整は加藤コミッショナーと相談して決めたと語ったが、会見では「記憶が混乱していた。申し訳ない」と発言を訂正した。

 下田事務局長の処分について、加藤コミッショナーは「事務局全体のガバナンス(統治)の強化を行う」と明言しなかった。下田事務局長は「心の中で考えていることだけはある」と、辞任を示唆した。

 また、ミズノの鶴岡秀樹取締役は、NPBから受けた修正を公表しないとの依頼に応じたことについて「コンプライアンス(法令順守)に反することになってしまい申し訳ない」と謝罪した。

 従来より飛距離が出にくい統一球は国際大会への対応力を高めることなどを目的とし、2011年に導入。12年の1試合平均本塁打は1.02本だったが、今季は同1.50本と大幅に増えていた。【岸本悠】

最終更新:6月13日(木)1時36分

毎日新聞

 

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