若林栄四のフライングバックジャパン18
インタビュー収録日:2013年6月4日
マーケットが大きく荒れています。1ドル=103円台までドル高が進んだものの、6月前半にかけては再び急激な円高に。1ドル=95円台を付けるなか、今後の為替相場はどうなるのか。これからのマーケット動向について、若林栄四氏に伺いました。
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ドル高のピーク、その後のドル安局面と、いくつかの要所、要所で相場をぴったり当てていらっしゃいます。どのようなインスピレーションによるものなのでしょうか。
若林
日柄を勉強しているうちに、徐々にわかってきて最近さらに精度が上がったということです。5月21日、1ドル=103円台を付けましたが、この日は、2011年10月31日につけた1ドル=75円53銭というドルの大底から数えて81週目に当たります。あるいは昨年9月につけたドル安値からの36週目でもあります。そのため5月24日に終わる週が、ドルの高値を付けるタイミングであると判断したのです。そして、その後はドル安と見ていたのですが、もう一度、ドルは戻り高値を付けに行くでしょう。タイミングとしては夏至まで。1ドル=103円74銭という、5月22日につけたドル高値を超えるか超えないかという水準までは戻すと見ています。夏至天井というやつですね。
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夏至天井ということは、そこから再びドルは下げに転じるということですか。
若林
夏至というのは、あまり良いものではないのですよ。何しろ1年中で最も昼間が長い日のことですよね。ということは、この日を境に、どんどん昼間の時間は短くなっていくわけです。したがって、夏至に高値を付けると、それが天井になる可能性があります。逆に、冬至はそこからどんどん日が長くなっていきますから、相場も上昇機運になりやすい。夏至にドルが戻ったとしたら、そこが天井になる恐れがあります。
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夏至にドルが高値を付けるとしたら、その後はどこまで下がるのでしょうか。
若林
仮に5月22日に付けた103円74銭がドルの天井だったとすると、19週間は下げ相場になる恐れがあります。となると、10月に向かってドル安が進むことになります。その時、一番チャートの形として綺麗なのは、1ドル=88~89円です。その後、12月にかけてドルは再び戻すことになりますが、来年6~7月にかけて再びドルが売られる恐れがあります。というのも、ドルは16年ごとに大きな底をつけに来るからです。98年からの16年目が来年。それともうひとつは95年4月に79円75銭を付けているのですが、そこからの19年目が、やはり来年です。16年や19年という、普通とはちょっと違うリズムがあるので、何か大きな材料が出てくる恐れがありますから、日柄的に何か大きな動きがあると考えられます。