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【グラニュース】


直志が逆襲キーマン

2013年6月14日 紙面から

 名古屋グランパスのMF中村直志(34)が13日、守備のキーマンに使命された。飛騨古川キャンプ3日目、午前に行った実戦形式の守備練習で、DFダニエルとともに主力組の中盤の中央で相手のカウンターのつぶし役となった。前半戦は不遇の扱いを受けたミスター・グランパスが、自身とチームの巻き返しを実現する。

 「直志、行け!!」「ナイス、直志!!」。主力組が攻撃中にミスで相手にボールを奪われたという想定で、ジュロヴスキーコーチが控え組にボールを渡す。その瞬間、攻守を切り替えた主力組が再び奪い返すという練習。田口に渡されたボールを、中村はファウル覚悟のド迫力の詰めで奪いきった。

 前日から取り組む中盤がフラットな4−4−2の守備練習は、次のステップに入った。この日は前線から全員で相手を追い込んで奪う守備に着手。ただ、このやり方は高いDFラインの裏をロングパスで突かれるリスクを負う。特に自軍のミスで相手ボールになった瞬間が最も危険で、相手のパスの出し手をつぶす必要がある。その適役が、冷静な読みとボールを奪う激しさを備える中村だ。

 「実戦的にやれた。あそこですぱっと抜けるとカウンターになっちゃう。練習で意識付けできて良かった」。つぶし屋の本領を発揮し、中村は充実の表情で振り返った。

 昨年は左膝の手術とリハビリにシーズンを費やし、主力の座を失った。今季も前半戦はわずか3試合121分の出場。前日練習で主力組に入りながら、ふたを開ければベンチということもあった。「それは全然。監督の判断だし、自分は自分のことをやろうと思っています」。涼しい顔で切り替えを強調したが、苦境を外から眺めた悔しさは人一倍持っている。

 それでも今キャンプ初日にはストイコビッチ監督が「直志がどう動けるかを見たい」と発言するなど、逆襲のキーマンとしての期待は大きい。これを聞き、「そうですか。がんばりますよ」とほおを緩ませた中村。ミスター・グランパスの復活は、チームの復調に直結する。 

  (宮崎厚志)

 

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