腕時計の基礎知識/10気圧防水と100m防水の違い

この「腕時計の防水について」のはじめに。「100m防水と10気圧防水は違う」と書きました。しかし、大まかですが分かり易くするためには、もっと大まかに解説しないといけません。

先ず「10m水中に潜ると1気圧腕時計に掛かります。よって100m潜ると10気圧」です。(10気圧≠100mは、まったくイコールではない)

となると、当然「100m防水も10気圧防水も同じ意味ではないのか?」そう思っても当然です。

その違いを分かりやすく言うと「100m潜る事が可能」と「10気圧掛かっても大丈夫」の違いです。これでも分かりにくいですか?。

では、もっと噛み砕いて!。もっと現実的な防水。例えば「3気圧防水」です。この3気圧防水は「日常生活防水」の事。つまり洗顔や小雨程度です。先の話から3気圧防水なら30m潜っても一緒のはずですよね。では水深30mは日常生活か?となります。(どんな日常なんだ〜!魚が時計をするのか?って事になりますよね(;^_^A 。)

これおかしいです。 ここが「3気圧掛かって良い!」と「30m潜っても良い!」の違いです。もっと噛み砕いて・・(もうムシャムシャ!)ですが。3気圧=30m。

この「3気圧防水」というのは腕時計を何時間も掛けて30mまで、 そろぉ〜〜っと沈めてこそ。3気圧なのです。
沈めるのに速度があると3気圧は30mどころか、数十センチでも3気圧が掛かります。

もっともっと、分かりやすく! では、水道の蛇口を目一杯開いて、その下に腕時計を置けば、これで軽く10気圧かかるでしょう。また、プールで50センチの水深でも平泳ぎで、水をかき分ければ、それでも10気圧です。 (かなり大雑把過ぎですが(^ ^ゞ)。「ようは水中でもじっとしているのと、動くのでは圧力は全然違う」と言うことが伝えたかっただけで悪意はございません(;^_^A 。

これで分かりました?。つまり「10気圧防水は10気圧が掛かってもOK!」という事です。言い換えるとするならば「10気圧までにしか耐えられない」ですか。10気圧防水の解説では「泳いでもOK」としたものもありますが、かなり無謀な話であります。

もっとも前章でも書きましたが「新品の間は大丈夫ですが、それで大丈夫と思ったらいけません。」「100m防水はそこまで潜って何をしてもOK!」って違いです。では、100m防水ってことは、そこまで潜って動いて何をしても大丈夫という事。と言うことは。そこでテニスやバスケットボールなどのハードな動きで気圧が掛かっても大丈夫なのか?と!!。規格に詳しい人に聞いてみましたところ。回答は!

出来るならやってみれば!(¬¬)100mの水深でハードな動き?と言うことでした。

腕時計初心者で一番多い間違いは腕時計の購入時に商品のタグに書いてある「10気圧防水」「日常生活防水でもこの”防水”」のところしか見ていない。また最近はメーカーもメーカー。「泳げる!」と書いたタグを付けていることもあります。また小売店も売ることが仕事ですから「ちょっとくらいなら水に浸けても大丈夫でしょう!」と言います。

それを見たり聞いたユーザーは「何でもOK!」となります。そう思うと洗車はもちろんプールもOK!風呂もOK!寝るときも付けたまま!となります。

そこには腕時計の手入れは含まれていません。例えば、四輪駆動車を想像してください。ハードな使用にも耐える事を想像しますね。これを”丈夫な車”として汚れたまま洗車もしないで乗り続けるとします。オイル交換もしないで車検もしないとした場合です。ガソリンの供給のみで乗り続けて5年後にはどの様になっているか?結局は腕時計も同じ事なのですが・・・防水機能は”いざと言う時には耐えてくれる機能”であって。決して”何も気にしなくて良い”。の意味では無いのです。(次のコーナーを読んで頂ければ解りやすいかも?)

あとは10気圧防水時計だから・200m防水だからと”入浴、それも温泉など”も着けたままでOKと思っている方。絶対にいけません。熱でパッキンが溶け劣化がかなり早くなります!(2年ごとに裏蓋と竜頭のパッキン交換をすれば大丈夫ですが)

以上で防水性能については終了です。いいのかなぁ?こんな解説で(;^_^A

次に、防水性能について詳しく解説してみます。ただ文字だらけの能書きだらけですから、大まかに基礎知識を掴みながら進んで行ってる方はパスして下記の「腕時計のカレンダー」へと進んで頂いてもOK!

次は「カレンダー」へ。

これを知らないと「防水腕時計は電池交換してもらえない?」