日本経済新聞

6月13日(木曜日)

日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
  • ヘルプ

コンテンツ一覧

速報 > 企業 > 記事

ソフトバンク米進出に暗雲 クリアワイヤ、相手側支持

2013/6/13 22:15
小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有

 ソフトバンクの米国進出計画に新たな波乱要因が浮上した。ソフトバンクが買収を目指す米スプリント・ネクステルの戦略子会社のクリアワイヤが、米衛星放送大手ディッシュ・ネットワークによる自社へのTOB(株式公開買い付け)に賛同した。ディッシュはソフトバンクとスプリント買収を争う競争相手。子会社が相手側につく異例の展開となった。

画像の拡大

 クリアワイヤはスプリントが50%強出資する上場子会社で、スプリントとは昨年12月に完全子会社化で合意していた。クリアワイヤは高速通信に使える周波数を豊富に抱え、高速通信網の整備を急ぐスプリントや同社の買収を目指すソフトバンクにとって重要な意味を持つ。今年1月にディッシュがクリアワイヤに対抗買収を提案。現状ではスプリントが1株3.40ドル、ディッシュは1株4.40ドルを提示し、ディッシュの方が3割高い。

 スプリントは今後どんな手が打てるのか。3つの選択肢が考えられる。

■選択肢1

 まずはディッシュと争わずクリアワイヤへの出資を認める手だ。ディッシュのTOBが成功してもスプリントはクリアワイヤ株の過半を握るため経営権は維持できる。ただスプリントは重要な経営判断などの際にディッシュの意向を尊重する必要が生じる。ソフトバンクとスプリントにとって米国での事業展開の足かせになる可能性がある。

 そのため「ディッシュは将来的にスプリントに対し、クリアワイヤ株を売却する代わりに周波数を分けろと持ちかけるのでは」(ソフトバンク関係者)との見方もある。

■選択肢2

 次に考えられるのが、クリアワイヤ株の買い取り価格の積み増し。ただディッシュに対抗するには価格を3割以上引き上げる必要があり、手元資金の流出につながる。ソフトバンクが描くスプリントの事業立て直し戦略にも影響しかねない。

■選択肢3

 スプリントはディッシュに損害賠償請求など法的手段に出る可能性もある。スプリントは自社に対するディッシュの買収提案を審査中にディッシュがクリアワイヤ株の買い取り価格を引き上げたことで、一連の買収の実現が遅れ企業価値を損ねられたと訴える戦略だ。

 クリアワイヤは米国時間で13日午前(日本時間14日未明)に予定していた臨時株主総会を24日に延期。ディッシュも5月30日に始めたTOBの期限を、6月28日から7月2日に延ばした。

小サイズに変更
中サイズに変更
大サイズに変更
保存
印刷
リプリント
共有
関連キーワード

ソフトバンク、スプリント・ネクステル、ディッシュ・ネットワーク、クリアワイヤ

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

【PR】



主な市場指標

日経平均(円) 12,445.38 -843.94 13日 大引
NYダウ(ドル) 14,985.36 -9.87 13日 9:44
英FTSE100 6,282.16 -17.29 13日 14:44
ドル/円 94.22 - .26 -2.58円高 13日 22:39
ユーロ/円 125.48 - .50 -3.33円高 13日 22:39
長期金利(%) 0.855 -0.020 13日 15:24
NY原油(ドル) 95.88 +0.50 12日 終値
ニッポン金融力会議
GlobalEnglish 日経版

東北復興福島原発ブログ写真特集東北復興特集

モバイルやメール等で電子版を、より快適に!

各種サービスの説明をご覧ください。

TwitterやFacebookでも日経電子版をご活用ください。

[PR]

【PR】

ページの先頭へ

日本経済新聞 電子版について

日本経済新聞社について