2012年01月09日
【業界人的年末年始】映画制作会社と声優と枕営業の話
年末の忘年会では某映画会社の集まりにも顔を出しました。
近年ではとくに仕事をしたわけではないのですが、過去には某メジャーアーティストが主演を勤める映画にアドバイザーとして、作品にリアリティを出すためのアイデア出しをしていた関係で
まったくの無関係ともいえない映画制作会社です。
今回は某広告代理店の部長さんに呼んでいただき。
忘年会の会場に顔を出しつつ、12年の展開について打ち合わせしようという趣旨でした。
いざホテルの広間で行われている忘年会に部長さんと顔をだすと
部長さんはまずは関係者周りです。
仕事につながりそうな儲かっている新興勢力や
昔ながらの大手の関係者と懇談しています。
私はといえば、メインはその部長さんのあいさつ回りが終わってからの打ち合わせですから
フロアーのすみの方で、参加者の人間観察をしておりました。
観察していると、どうも業界人らしくない一般職の方々が例年になく多いなという印象。
髪型やスーツのデザインをみれば、業界人なのか、一般職の方なのかわりとすぐに見分けがつきます。
「あの人たちは、どんな職種の人なんだろう???」
そんな感想を持ってしまうスーツ姿のビジネスマンがとても多い印象です。
しばらくたって広告代理店の部長さんが、挨拶周り&名刺交換を済ませて私の所へ戻って来ました。
「ずいぶん異質な業種の方が多いように見えましたけど、お金の匂いのする出会いはありましたか?」
私はそう問いかけました。
本心を言えばこの質問ではなくて
「ずいぶん異質な業種の人が多いですけど、いったいどんな業種が映画産業に進出しようとしているのですか?」と聞きたい所です。
ですが、そうストレートに聞いてしまっては部長さんも警戒するというもの。
そこで質問の仕方を変更したしだいです。
部長さんはいくつかの名詞を見せながら説明してくれました。
それらの名詞を見るうちに、気が付いたことが1点。
「健康食品を販売している会社が多い!」ということでした。
名詞の社名や、業種は建築業やアパレル、輸入業者なのですが
実際の売り上げを紐解けば、健康食品の販売とのこと。
これらのラインナップは広告代理店の部長さんとしては、はずれだったようで。
「まぁ、こんなもんだろ。しょうがない」といったテンションでした。
私はといえば、「なるほどなぁ・・・」といろいろと考えさせられるものがありましたし。
健康食品のPRのためにアイドルグループを売り出す・・・
つまるところ
健康食品会社の宣伝広告費枠でアイドルグループの売出しができないものかと
2秒ほど考えたりもしました。
映画産業というのは、いつの時代も景気の良い業種と仲良くしてきた歴史があります。
映画制作はそれだけお金がかかるので、景気の良いスポンサーが味方に付くほどありがたいからです。
そんな前提あり気の健康食品業者と映画制作会社の親密ぶりは
なかなか理に叶っているなと納得したしだいです。
そんな中でもこの忘年会で、印象に残ったのが変な女の子がいたことです。
まぁ外見的な特徴で言うならば、ぶっちゃけ声優系女子でした。
リズリサとh.naotoの洋服をミックスしたその服装は、明らかに周囲のスーツのオジサンたちの中で浮いていましたし、
その子自身の立ちふるまいも・・・完全に周囲の空気感からは浮き足立っており。
声優系女子だなと判断した私意外にも、おそらく彼女の違和感は感じ取れたと思います。
非常に浮いた存在だったその声優系女子は、広告代理店の方に聞けば
人気急上昇のアイドル声優さんとのことでした。
あいにくあまり・・・というか、ほとんど興味もなかったのでお名前は失念してしまったのですが
声優さんがわざわざ忘年会に顔をだして、スポンサーに挨拶して回るなんて大変だなぁと思ったものです。
もちろん、声優業界の実情を知っている私ですから。
よろしくお願いしますの言葉だけで済めばいいけどもなぁ・・・と、すこしひねくれた感想を持ってしまいました。
おっさんばかりの忘年会に、わざわざ参加させる事務所の考えも・・・???ですが、
まぁ、それが声優業界のやり方ならば・・・と私なりに納得した次第です。
これが音楽業界の出来事ならば、挨拶以上の関係を迫るクソジジイどもに。
「てめぇ、ふざけんな!!!ぶっ○すぞ!」の一言でケンカでも売ってこようと言うものですけど、
映画業界、声優業界となると、私の専門外、畑は隣だけど、当事者ではないという足かせがありますので
「まぁ、自分で納得して枕営業で悪名高いその事務所に所属して、一押しで売り出してもらってるんだろうから勝手にしろよ」という気持ちで見なかった事にします。
まったくもって嫌な「大人」になった物だと自分でも辟易します。
こういう大人にならないで済む業界を作れればと思いますが・・・
こればかりは個人の力では難しいかもしれません。
この見なかった事にするというのは広い意味でのエンターテイメント業界で生き抜くには
絶対に必要なスキルなのですね。
このようなスキルを身につける必要は本来必要なかったのですけど
アーティストのCDが売れずに、声優系アニメ系のCDが売れるようになってからは
必要悪として求められるスキルになっているような気がします。
まぁ、この2~3年のことですがね。
実際の所、事務所ぐるみで枕営業とか推奨しているのは声優業界ぐらいでして。
普通のアイドルやタレントを扱う芸能プロダクションは枕営業なんてリスクの高い売り込みはしません。
何しろ大手の芸能プロダクションは、枕営業なんてリスクを背負わなくても仕事が取れるのだから当然です。
わざわざリスクを犯す必要がありませんから。
じゃあ、大手に対抗して中小の芸能プロダクションが枕営業してるかというと・・・
残念ながら、そんなこともなく。
もちろんこれらの中小において、枕営業がゼロだとは言いませんけど
事務所ぐるみで枕営業推奨なんてしているところは・・・・この10年間で1社しか知りません。
なので、ゼロではないけど、多くもないというのが感想です。
なぜこのようになるかというと、枕営業でとれる仕事がおいしくないからです。
深夜番組のひな壇に大量にいる女の子のうちの一人。
そんなどうでもいいポジションを枕営業で勝ち取ったという話は何回か聞いたことありますけども。
視聴者から見て、顔と名前が一致するほどのおいしいポジションを枕営業でGETした話というのは
聞いたことがありません。
それもそのはず。
枕営業でおいしい思いをした人間が、実力のないタレントを目立つポジションに無理やり押し込んだとしても
結局は実力不足で、そんなタレントを推薦した自分自身の首を絞めることになるからです。
そのためひな壇に座る「その他大勢のうちの一人」という、どうでもいいポジションどまりなのですね。
かくして芸能界、音楽業界には「仕事を取るための男女関係」は成立しずらいのです。
芸能界、音楽業界は、もっとビジネスライクに洗練されておりまして。
「仕事での責任の所在をはっきりさせる。問題を起こさない保険としての男女関係」があるのです。
「仕事を取るための男女関係」と「仕事での責任の所在をはっきりさせ、その保険としての男女関係」
この二つの違いと成り立ちは、近いうちに説明したいと思います。
今日はここまで。
何度も失礼します。
サムライ×さんのマニュアルを購入したのですが、ふと疑問が浮かび、コメントさせていただきました。
例えば部活や習い事や資格の取得など、何かをやっていた子は自分を売り出せるようなセールスポイントがあるかもしれません。
ですが、今まで何もやってこなかったような人はオーディションを受けるときの履歴書に、そういう場合にはこのようなことを書いたらいい、などのポイントはありますか?
それとも、「こういうことをしています」など、今からでも何か趣味や特技を作るべきなのでしょうか?
以前、友人がそのことで悩んでいたこともあって、気になって質問させていただきました。
もしよろしければ、回答をお願いします。
マニュアルの購入ありがとうございます。
質問の件ですが部活動や習い事をアピールする意図は「簡単に物事を投げ出さずに、ひとつのことに真剣に取り組める」という素養を審査員に示すためのものです。
もし学生時代になんかに集中して取り組んだことがないのであれば、「興味のあることには真剣に取り組みます!」アピールに切り替えると良いと思います。なにか「興味のある事にたいして真剣に勉強中です」とアピールできればいいですね。なにも難しく考えなくていいのです。どんな偏った趣味でも構いません。自分の興味のあることに打ち込んでるという姿勢を見せれればいいと思います。私の実体験でいえば私は90年代初頭にTVで放送される歌番組や、MTVなどをかなりの数をVHSに録画してました。そのためプロモーションビデオのVHS所持数はかなりの数にたっしていました。これは単純に「趣味」だったわけですが、こんなことも応募書類に書くと意外に審査員に突っ込まれて印象に残ったものです。ですので、頭を柔らかくして自分の趣味や興味のあるものを振り返って見てください。
今まで記事を読ませて頂いて、なんとなくサムライXさんは声優さん関係にはやや辛口のコメントが多いな〜って感じました。
そんなに声優業界ばかり枕営業が多いんですかねぇ。
前にサムライXさんが書かれてたように声優業界の閉鎖的なところや若い頃モテない(失礼っ!)男性が出世した頃に新人声優アイドルからアプローチされて…、というのはわかりますが、売れたいと思ったら色仕掛けはもちろん、あらゆる手を使う人はたくさんいるのでは?
芸能界でも枕営業(未成年の女の子と社長がどーたらこーたら)なんかたまにニュースになってますし、
確かに大手なら事務所の力で仕事が取れるとはいえ巨大なお金の動く芸能界の方が肉体的なやり取りがありそう…なんて深読みし過ぎですかね?
ふと思ったのは、芸能界で大事に売り出されてる子は不特定多数に売り込みをかけるのではなく、
・決まったパトロン(力のある広告代理店関係者やスポンサー)をつけちゃう
・プロダクションに所属している無名のタレントを接待に…なーんて。
まあ声優業界は狭いみたいなので関係者は自分の素性をバラしてまで業界の闇を口にしないでしょうし、
声優関連はここ数年前までメジャーなメディアが取り上げることもなかったから一般人は知らないだけで
サムライXさんのような業界関係者は内情を知る分、音楽業界や他の芸能関係の世界よりえげつない、あるいはやるにしてもやり方が洗練されてない(?)ことが多いのかもしれないですね。
ご指摘のとおり、声優ネタには辛口だと思います。あとAKBと韓流にも辛口ですね。もちろんそれぞれに私が嫌悪感を抱く理由があります。
嫌いなものを嫌いというと敵を作るのですが、業界人の私が異論を唱えることに多少なりとも同じ意見の方の溜飲が下がる・・・そういう意味では価値のあることだと思い。辛口の書き方をしています。
さて音楽・芸能界と声優業界の枕営業の問題なのですが。
決まったパトロンをつけちゃう、というのは正解だと思います。ただしそこに枕営業は無いと思います。パトロン側はお金を儲けるのが目的で支援しますので、性的な快楽は求めません。性的な快楽は風俗なり、キャバクラなり、愛人なり、お金が十分にあるので「業務上のスキャンダル」になりやすいタレントに手をだして危険を犯すようなバカは居ないのです。
結局↑この理論が全てです。アニメ業界のモテたことのない権力者ぐらいじゃないでしょうか?自分の職務を利用してリスクを犯してまで性欲を満たそうとするのは。
そういう意味ではビジネスライクな分だけ、芸能界は健全なのです。
2011年3月23日の記事でAKBの枕営業に驚かなかったと言ってますが
AKBこそまさにここで言っている
そんなことしなくても仕事が次々と入ってくる存在じゃないですか。
声優の仕事が枕営業で決まるなら
ジュエルペットに亀井絵里さんが出演した時にも
ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっにスマイレージが出演した時にも
そういう事があったと考えざるを得ません。
アップフロントにアニメスタッフからオファーが来たと考えるよりは
つんく♂さんが仕事を取ろうと亀井さんたちを枕営業に差し出したと考えるほうが
つんく♂一人が全ての決定権を握っているというあなたの発言に合致します。
ゲーム版で声を当てていた声優の方が上手いと言う主張に関しては
いくらなんでも弁護しようが無いほどスマイレージは下手でしたし、
亀井さんも他の出演者に比べて明らかに聞き苦しかったですから
そういう人が使われた理由は他に説明が付かないのです。
コメントありがとうございます。
内容を読ませていただきましたが、なぜはろプロが声優に挑戦したことが、枕営業でわざわざ声優の仕事を取ったということになるのでしょうか?
「そういう人が使われた理由が他に説明つかない」と考えておられるようですが、そんなことはありません。
アニメに限らず演劇でもそうなのですが、わざと「場違い感」があるにもかかわらず、アイドルや若手タレントを出演させる事があります。それはなぜかと言うと「マスコミ向けの話題作り」の為なんです。
マスコミ・メディア受けのいいアイドルやタレントを出演させることでマスコミに記事にしてもらい、作品PRに利用すると言うわけです。
ハロプロ声優の件も、ハロプロ側がアニメ制作に頭を下げた訳ではなくて、むしろ逆ですね。ハロプロ側はビジネスとして話題作りのための所属アイドルをビジネスとして貸しただけです。AKBにしろハロプロにしろ、わざわざ利益の薄い畑違いの声優仕事のために枕営業なんかしません。そもそもハロプロは商品戦略が決まっているので枕はしませんね。その結果、時代に取り残されて人気が失墜したわけですが・・・。
たびたびブログの中でも書いていますが、私をはじめ芸能関係の人間はあくまでもビジネスとして作品なりアイドルに関わっていますので、自ら抱えているアイドルの商品価値を下げるようなことはいたしません。対価に見合わない仕事もしないし、させません。
AKBさんの枕営業に関しては「メディア選抜組」に関しては太郎さんの言うとおり、自らへりくだる必要はないでしょう。私が危惧するのはTV、雑誌などに取り上げられないいわば一般人には顔も名前も知られていない子達が、もっと売れたいと「自発的」に行動を起こすことですね。
私は九州の某都市でアマチュアで音楽活動をやっている者です。「枕営業 ライブハウス」で検索して引っかかったので拝読させています。
とりあえず私がいずれ所属したいな、と思える事務所(音楽事務所というよりは芸能事務所でやや中堅)が枕営業をやっていない、という情報がつかめたので、ちょっと安心した次第ですが。
さて、ここからが本題なのですが、うちの地元のライブハウスのスタッフと知り合いのバンドマンのファンの女の子が枕営業でつながっているらしい、という噂が流れています。どうもそのバンドのライブのノルマを甘くするために体を差し出しているらしい、という話を聞きます。歌詞にそれっぽい言葉が出てくるのです。
地元で実力がある女性ボーカルのバンドがなぜか地元でのワンマンライブをやらないまま県外へ行ってしまったり、そのライブハウスに出ていて綺麗な女性ファンがいるバンド(おそらくそのバンドマンの恋人か身内)を囲い込んで他のライブハウスに出させなかったり、そういう「悪い噂」が絶えません。安易に自分の好きなバンドのためにライブハウスに体を売る女の子も悪いと思いますが、そのスタッフのプロ意識のなさにはがっかりします。
私はそこであまり動員が取れなかったので、縁がなくなり(今思えばラッキーだったのかもしれません)、弾き語りで路上に戻って他のライブハウスでライブをやっていますが、そんな話は関東圏のライブハウスでは聞いたことがないような気がします。
どうでしょう?本当に音楽業界はクリーンなんでしょうか?
ファンの子がバンドのノルマを下げるために体を差し出すですか・・・ひどい話ですね。私は関東のライブハウス業界にはかなりの人脈がありますが、この20年でそんな話は聞いたこともありません。そのような悪評あるライブハウスとは関わらないのが1番です。そして、ファンにそんな事をさせるバンドも最低なら、体を差し出す女の子自身も最低です。そのような最低の人種とは「そもそも住む世界が違う」と相手にしないのが一番です。芸能界には麻薬や893などダークサイドの側面は少なからず存在しますが、そんな連中に関わらなくても成功することはぜんぜん出来ます。それらの連中はごく少数派です。ですので自分の信じた道を迷わず進んでいただきたいです。頑張ってください。
多く存在しているか?と言われると、決して数は多くないですね。保険のかけ方もいろいろありますからね。たとえば事務所の寮に住まわせて寮母さんが私生活にも目を光らせるとか。親御さんごと事務所が用意したマンションに住まわせて親御さんに私生活を厳しく管理してもらうとか・・・。
それらと同じ方法論の一つとしてありえますよということです。
そんなわけで個人的には有名Pや有名レコード会社の社長らが恋人をデビューさせるのは不健全だとは思わないですねぇ。
広告代理店や周囲のスタッフもスキャンダルで自分の仕事が台無しにされるリスクが少なくなるので安心して大きな仕事に取り組めるというメリットは本当に大きいものですから。
http://news.livedoor.com/article/detail/7619842/
なんですって?タレントに手をだして危険を犯すようなバカは居ないですって?大笑いですね。
あなたの言う声優の特徴は全てAKBにこそ当てはまりますよ。
勘違いしている天狗ちゃんというのは
CD売り上げがあるから人気タレントのポジションで映画やドラマに出られるにも関わらす
私は女優で歌手ではないと言ってしまう人のことですし
素人臭い問題を起こすというのは握手会を当日キャンセルする人のことでしょう。
すぐ辞めてしまう根性のないゆとりというのは続出する脱退者のことですし
股が緩いというのは覚えきれない程続発する男性関係発覚のことですね。
となるとここに書かれている声優の枕営業の話もやはり実はAKBのことなんでしょう。
アイドルの悪い話は実は全て声優の話、という事にしてアイドルを守ろうとしてるってところでしょうか。
いきなり「なんですって?」って疑問形で始まると文章に勢いがでますね。勉強になりました。ただみんみんさんも書いてますが私はAKBを擁護するために声優さんを貶めるというような方法をとるほど偏屈な人間性ではありませんし、そんなめんどくさい方法を取らずに「ダメなものはダメ!」と書いてしまうのです。声優の記事が不愉快だったかもしれませんが、同じぐらい不愉快な記事をアイドルに対してもかいているので、ご了承いただきたいです。
>みんみんさん
AKB嫌いで有名ですが。ええ、自覚はあります。アクセス解析とかみると2chのAKBスレからけっこうアクセスあるんですよね。でも「不愉快ながらも読む価値はありそう・・・」という評価のようで幼稚な攻撃はうけておりません。そのへんAKBファンのみなさんは大人ですね。あと冷静かつ多角的に分析しているファンが多いのもハロプロ全盛期のファン層にはなかった特徴ですね。好き嫌いで意見の衝突はありますが、意見の交換は愉快なのでファンの方たちには総じて好印象を持っております。