金融商品取引法などの改正法が12日午前の参院本会議で可決、成立した。不動産投資信託(REIT)の資本政策や資金調達手段を多様化するため、自己投資口(企業の自社株に相当)の取得やライツ・イシューと呼ぶ投資主割当増資を解禁する。地域活性化のための銀行の出資制限の一部緩和や、保険会社や証券会社などすべての金融機関を公的資金で支援できるようにする安全網の構築を盛り込んだ。
金融庁は国会での審議時間短縮のため、金融商品取引法、預金保険法、銀行法、投資信託法などの各改正案を一本化した。改正内容の概要を以下にまとめた。
◎公募増資インサイダー取引事案を踏まえた対応
・情報伝達・取引推奨行為に対する規制の導入
・資産運用業者が「他人の計算」で違反行為をした場合の課徴金額の引き上げ
◎AIJ事案を踏まえた資産運用規制の見直し
・投資一任業者の運用報告書の虚偽記載などに対する罰則の引き上げ
・年金基金が特定投資家(プロ)になるための要件を限定
◎金融機関の秩序ある処理の枠組み
・対象は金融業全体(銀行、保険、証券、金融持ち株会社など)
・預金保険機構の監視の下、流動性供給により重要な市場取引を履行(必要に応じ、資金援助・資本増強)
・費用は原則として業界の事後負担(例外的に政府補助)
◎銀行等による資本性資金の供給強化
・銀行等による議決権保有規制(5%ルール)について、企業再生や地域経済再活性化に資する効果が見込まれる場合に限り、規制を緩和
◎投資法人の資本政策・資金調達手段の多様化
・REITによる自己投資口取得やライツ・イシューを解禁
・海外不動産の取得促進のための措置
・投資法人へのインサイダー取引規制の導入
・運用状況を投資家が理解しやすい形で提供するための措置
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
REIT、ライツ・イシュー、資金調達
日経平均(円) | 13,289.32 | -28.30 | 12日 大引 |
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NYダウ(ドル) | 15,122.02 | -116.57 | 11日 16:43 |
英FTSE100 | 6,359.48 | +19.40 | 12日 14:16 |
ドル/円 | 96.47 - .50 | -1.70円高 | 12日 22:11 |
ユーロ/円 | 128.18 - .22 | -2.08円高 | 12日 22:11 |
長期金利(%) | 0.870 | ±0.000 | 12日 17:42 |
NY原油(ドル) | 95.38 | -0.39 | 11日 終値 |
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