関電 活断層連動踏まえ評価結果示す6月6日 20時40分
国内で唯一運転している福井県の大飯原子力発電所を巡って、関西電力は「周辺にある3つの活断層の連動を考慮すべきだ」という国の原子力規制委員会の指摘を初めて受け入れ、その評価結果を示しましたが、専門家などから「依然として厳しいものになっていない」といった批判が出ました。
原子力規制委員会は、国内で唯一運転している関西電力の大飯原発2基について、ことし7月に施行される原発の新たな規制基準に基づく安全性の確認作業をことし4月から続けています。
確認作業では、「周辺にある3つの活断層の連動を考慮すべきだ」という規制委員会と、「考慮する必要はない」という関西電力の間で、議論が1か月以上平行線をたどってきました。
ところが、6日の規制委員会の会合で関西電力は、規制委員会の指摘を初めて受け入れ、「3つの活断層が連動する場合、活断層の傾きなどの『不確かさ』を考慮しても、原発の耐震性の基準となる地震の大きさは、これまでとほぼ変わらない」という評価結果を示しました。
これに対し専門家などから、「評価結果は依然として厳しいものになっていない。原発に最も大きな影響を与える場合を仮定して評価すべきだ」といった批判が出され、関西電力は改めて評価することになりました。
また会合では、津波の議論が初めて行われ、専門家などから福井県の津波のシミュレーションを考慮すべきだという意見や、地震と同時に海底で地滑りが起き、高い津波が発生する場合もあるという意見が出ていました。
関西電力は、定期検査が始まる9月まで大飯原発の運転を続ける方針ですが、規制委員会は、安全上の問題があれば停止を求めるとしています。
[関連ニュース] 自動検索 |
・ 大飯原発の活断層評価結果を了承 (6月11日 6時12分) ・ 活断層と判断の根拠説明 住民から不満 (6月7日 14時11分) ・ 志賀原発「活断層でない」と報告 (6月6日 20時40分) |
[関連リンク] |
|