言い訳できない失態に厳罰だ。巨人・中井大介内野手(23)は11日、川崎市のジャイアンツ球場での全体練習に寝坊で遅刻。ペナルティーとして出場選手登録を抹消された。期待のホープがみせたボーンヘッド。首脳陣は許さなかった。
午前10時に始まった練習。その中に中井の姿がなかった。まさかの大遅刻。グラウンドに到着して、真っ青な顔で原監督に「すいません」と謝罪したのは1時間後。川相ヘッドコーチからは即刻懲罰降格を命じられた。
「どんな理由であれ、許されない。本人にとっても、チームにとってもこれからという時に。決まりとして簡単に許せることではない」と川相コーチ。練習開始後にマネジャーからの電話で目を覚ましたという中井に、原監督も大激怒。謝罪する中井に目を向けることなく「練習しなさい」と冷たく一喝した。
三重・宇治山田商から入団して6年目の中井は5月23日の楽天戦(Kスタ宮城)で4年ぶりの本塁打を放つと、3日の西武戦(西武ドーム)からの4試合は1番で出場。左の松葉と井川が先発する12日からのオリックス戦(京セラドーム大阪)は右打者として、スタメンの可能性があった。
しかし、チャンスを自らフイにした。規律の重視が巨人の伝統。寝坊して練習を遅刻するという失態を見過ごすことはできない。「そういう選手を試合に出すわけにはいかない」と川相コーチ。心を鬼にして、最も重いペナルティーを科した。
当然、中井は猛省の表情。1軍に再び加わるには相当の覚悟を持ってプレーすることが必要となる。「弁解の余地はありません」。自らの失態を悔い続けていた。 (川越亮太)
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