オリンパス損失隠し:「指南役」3人を再逮捕 報酬隠匿の疑い
毎日新聞 2013年06月11日 東京夕刊
オリンパス(東京都新宿区)の損失隠し事件に絡み、損失の簿外処理に協力した見返りに同社から受け取った報酬約22億円を海外の口座に隠したとして、東京地検特捜部は11日、指南役のコンサルタント会社社長、横尾宣政(のぶまさ)被告(59)=金融商品取引法違反などで起訴=ら3人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)容疑で再逮捕した。他に再逮捕されたのは、いずれも横尾容疑者の元部下の会社役員、羽田拓(たく)(50)と小野裕史(51)の両被告=金融商品取引法違反などで起訴。
逮捕容疑は、2007年3月期と08年3月期のオリンパスの連結決算で、損失を抱えた金融商品を複数の海外のファンドに移すなど、同社旧経営陣による粉飾決算に協力。08年9月と同12月にオリンパスから得た報酬計約22億円を外国銀行の口座に送金するなど犯罪収益を隠匿したとしている。
オリンパスの損失隠し事件を巡っては、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)などに問われた元会長、菊川剛(つよし)被告(72)ら旧経営陣3人と法人としての同社の公判が既に結審しており、7月3日に東京地裁で判決が言い渡される予定。【山下俊輔】