しかし、本紙の取材では9日までに白石氏側が交渉を打ち切る方針を固めたことが判明。全日プロの看板が武藤に戻る可能性は、これでほぼなくなったのだ。白石氏に徹底抗戦していた武藤は、改めて新団体設立へ動くことになる。諏訪魔の冒頭の言葉にある「新団体に全員揃って移行しよう」という武藤のセリフは、交渉打ち切りを受けてのものと思われる。
さらに諏訪魔は「京平さんには名誉レフェリーとして、全日本のリングに立ってほしい。両国の3冠戦(30日、対秋山準)から」と要望。故ジャイアント馬場さんから王道マットを象徴する男として親しまれた和田レフェリーは、武藤体制下だった2011年6月の両国国技館大会を最後に解雇され、フリーとして活動している。
これを受けた和田レフェリーは「2年前に全日本を離れて、ダイヤモンドリングやスターダム…いろいろな団体でお世話していただいた」と現在上がっている団体に気を使いながらも「(諏訪魔から)話は聞いてます。全面協力しますよ。両国は裁きます。諏訪魔が一人になっても全日本の看板を絶やしちゃいけない」と即諾した。
現3冠王者で選手会長でもある諏訪魔が発した残留宣言。さらに武藤時代まで全日本を支えた和田レフェリーの復帰…。団体の動きを静観する他の選手たちに及ぼす影響は計り知れない。
5選手全員がベルト保持者の秋山準(43)が率いるバーニングなども、現時点でハッキリと去就を決めかねている状況だ。和田レフェリーの復帰を、秋山らはどう見るかで流れは大きく変わってくる。
白石氏は、残留か離脱かを決断するタイムリミットを今月末日に指定しており、両国大会が最終期限とみられる。退団した場合でも9月大会への出場は義務付けられる方向。諏訪魔は7月1日付で新たに所属契約を結ぶ模様だ。
最後に諏訪魔は「全日本プロレスの看板は何度も分裂の危機を迎えながら、そのたびに復活してきた。俺はそこに賭けたい」と話した。諏訪魔の決意表明が、分裂必至の全日マットに大きな影響を与えそうだ。
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