2013.6.11 05:03(2/2ページ)

チャンス到来や!虎・野原、1軍昇格即先発も

チャンスをもらった野原。首脳陣の期待に応えたい

チャンスをもらった野原。首脳陣の期待に応えたい【拡大】

 出てこい、若虎!! 4連勝と勢いに乗る和田監督が若虎を招集した。不振を極める新井良に2軍行きを通告し、ぽっかりと空いた三塁のイス。7年目の野原に白羽の矢を立てたことが判明した。

 チーム関係者は「(三塁には)若い選手を使う。勝っているこの時期というのもいいタイミング。チャンスを与えないといけない」と抜てき理由を明かした。

 2007年高校生ドラフト1位。まだ1軍での本塁打はないが、昨季は初スタメンで初安打も記録した。今季は1軍で5試合に出場し2打数無安打に終わっていたが、ファームでは、ここ5試合連続安打と好調をキープ。今季は37試合に出場し、打率・291はチームトップ。2本塁打16打点をマークしている。新井良が抜けた三塁には、調子が上向いてきた助っ人のコンラッド(両打ち)も昇格候補に挙がっていたが、1軍首脳陣は未完の大器に期待をかけた。

 チームは現在セ・リーグの首位で、交流戦の優勝(首位ソフトバンクに2ゲーム差)にまで手が届きそうなほど好調だ。若い力でさらなる上昇気流を生み出したいところ。福留が左ひざの手術のため離脱し、空白になった右翼も日替りオーダーで競争が激化。チームの活力になっている。カンフル剤として25歳が担う役割は大きい。

 野原は11日の全体練習(鳴尾浜)に合流し、12日の日本ハム戦(札幌D)から出場選手登録される予定。12日の先発は昨季14勝でパ・リーグMVP左腕の吉川が予告先発される見通しだが、いきなりの「9番・三塁」でスタメン出場の可能性もある。

 阪神のテーゼは「育てながら勝つ」ではなく「勝ちながら育てる」。ここ数年世代交代が進まなかったが、昨季途中から定位置をつかんだ大和らの成功例もある。若いエキスが、チームをさらなる上昇気流へと乗せる。

(紙面から)