杉内が中心　巨人が虎倒ローテ

　ターゲットは一つ。巨人の川口和久投手総合コーチ（５３）が１０日、リーグ戦再開後は首位の阪神に好投手をぶつけていく「虎倒ローテ」を編成する考えを示した。

　「ローテは阪神戦から逆算して考えれば…」。ジャイアンツ球場での投手練習を見守っていたが、頭の中は交流戦からリーグ戦へとシフトチェンジ。「阪神に負けるわけにいかないでしょ」とライバル意識を隠そうとしなかった。

　大事な直接対決。７月２日から３連戦、１５日から３連戦が組まれており、正念場のカードだ。球場は甲子園。４月には２敗１分けと苦汁をなめた。その苦い経験を繰り返さないための策が阪神戦に好調な投手を惜しげもなく投入するプランだ。

　同コーチが最も重要視するのが杉内だ。甲子園が好きと公言し、４月１０日の試合でも７イニングを４安打無失点と好投した。しかも、先発陣では状態が最も上向き。「阪神にぶつけたいね」と語り、両カードとも先発させるプランを練っている。

　杉内本人も「勝つことに越したことはない」とキーマン指名にＯＫサイン。「勢いある勝ち方をしていますから」と警戒心をあらわにした。連覇に向け、巨人は全力で虎をつぶしにかかる。　（川越亮太）