巧みな話術「DJポリス」として評判6月9日 19時54分
サッカーの日本代表がワールドカップへの出場を決めた夜、歓喜にわく渋谷駅前で、大勢のサポーターなどに「みなさんは12番目の選手です」などと呼びかけ、巧みな話術でルールとマナーの徹底を呼びかけた機動隊員がネット上で「DJポリス」として評判を集めています。
この機動隊員はサッカーの日本代表がワールドカップへの出場を決めた今月4日の夜、渋谷駅前で警備に当たり、大勢のサポーターや通行人に「警察官は怖い顔をしていますが、心の中では同じように喜んでいます」「みなさんは12番目の選手です。日本代表はルールとマナーを守ることで知られています」などと呼びかけました。
多くの人が、この呼びかけに従って駅などに向かい、この日、事故や大きなトラブルは起きなかったということで、ネット上では「DJポリス」と呼ばれ、ユーモアを交えた呼びかけに評判が集まっています。
20代のこの隊員は警視庁第9機動隊の広報係に所属し、明治神宮の初詣などでも巧みな話術で誘導に当たっていて、ことし1月には警視庁機動隊の広報係の技能競技会で優勝しています。
隊員は、当日、大きなトラブルが起きなかったことについて「ご協力いただいた通行人の方々に感謝しています」とコメントしています。
また、警視庁警備部の近藤智和管理官は「警察官の気持ちがサポーターや通行人に伝わり、よい警備広報を行った」と評価しています。
「DJポリス」はどんな隊員
この隊員は宮城県出身の20代で、警視庁に入って5年。
剣道4段の腕前で、3年前に警視庁第9機動隊に配属された当初は「武道小隊」に所属していました。
去年9月から第9機動隊の広報係に移り、明治神宮の初詣や花火大会などでもマイクを持ち、混乱が起きないよう誘導や注意の呼びかけに当たりました。
ことし1月には警視庁の機動隊に所属する広報係の技能競技会で優勝し、警視庁の機動隊員およそ3000人のうち合格者がわずか数人しかいないという「警備広報上級検定」にも合格しています。
インタビュー取材には警備部を通じて「今後の勤務に支障が生じるおそれがあるためご遠慮させていただきたい」と回答しましたが、当日、大きなトラブルが起きなかったことについて「ご協力いただいた通行人の方々に感謝しています」とコメントしています。
また、趣味がスポーツ観戦だということで、サッカーの日本代表がワールドカップへの出場を決めたことについては「一個人としても大変喜ばしいことだと思っています」としています。
さらに、仕事については「まだまだ実力不足で、さらに広報技術を磨きたい」とコメントしました。
この機動隊員には、警備の成功に貢献したとして、警視総監賞の授与が検討されているということです。
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