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ロッテが、DeNAのアレックス・ラミレス外野手(38)の獲得に乗り出していることが10日、分かった。トレード移籍を模索し、水面下での交渉が続いている。ロッテは現在、リーグ首位を走っているが、交流戦後のさらなる戦力補強に動き、4番を任せられる大砲を探していた。ラミレスは守備に不安が残るが、パ・リーグは「DH制」があるため、まだ十分に働けると判断した模様だ。
8年ぶりのリーグ制覇を目指す伊東ロッテが、史上最強助っ人に目を付けた。関係者の話を総合すると、ラミレスの獲得に向けてDeNAと水面下で交渉しているという。主軸を任せられる指名打者候補として、白羽の矢を立てた。
現在、リーグ首位を走るロッテだが、4番として期待していたホワイトセルが、24試合で打率2割、4本塁打と低迷。今は右手首痛のため2軍で調整している。交流戦から今江が4番に座っているが、本人が「4番目の打者」というように、もともとそのタイプではない。DHはサブローと福浦を併用。ともに守備力に定評があるため、支障はない。
この日、伊東監督は「メジャーみたいに、強い時に何人か補強したい」と話し、さらなる戦力アップをテーマに掲げていた。シーズン中とあって、実力が未知数な新外国人ではなく、確実に活躍できる新戦力を探していた。今季は4月に来日13年目で、外国人史上初となる通算2000安打を達成し、首位打者1回、本塁打王2回、打点王4回の実績を持つラミレス獲得に動くのは、自然な流れだった。
ラミレスは今季、DeNAの5番打者として開幕を迎えた。しかし、左翼での守備でミスが増え、中畑監督からは「ド素人」と断罪されたこともあった。4月26日の阪神戦(横浜)からスタメンを外され、以降は主に代打要員となっている。これまで「まだ、3割30本は打てる自信はある」と話すなど、打撃面での衰えは感じていない。打撃に専念できる「DH制」のあるパ・リーグへ移籍すれば、ロッテの大きな戦力となるはずだ。
ファンを大事にするロッテにも、かねてから関心があった。スタンドと選手が一体化して戦う姿は、パフォーマンスを得意とするラミレスには、うってつけの球団といえる。
期限は来月中 両球団による交渉はまだ始まったばかり。ラミレスは2年契約の2年目を迎え、年俸は3億5000万円(推定)と高額なだけに、金銭面などの問題も残っている。トレード期限は、7月いっぱい。今後の交渉はどういう展開を見せるのか。両球団から目が離せない。
◆アレックス・ラミレス(Alex Ramirez)1974年10月3日、ベネズエラ生まれ。38歳。92年にインディアンス入団。98年メジャーデビュー。00年途中にパイレーツへ移籍。01年からヤクルト、巨人を経て昨年からDeNAでプレー。MVP2度のほか、首位打者1度、本塁打王2度、打点王4度、最多安打3度獲得。4月7日のヤクルト戦(神宮)で外国人選手初の2000安打を達成した。180センチ、100キロ。右投右打。
(2013年6月11日09時04分 スポーツ報知)
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