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所得収支が過去最大、4月経常黒字は7500億円

2013年 06月 10日 11:14 JST
 
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[東京 10日 ロイター] - 財務省が10日に発表した4月の経常収支は7500億円の黒字だった。所得収支が2兆1160億円と過去最大の黒字幅を記録したことで、民間調査機関の事前予想の中央値である3200億円の黒字を大きく上回った。前年比では100.8%増だった。

<直接投資収益が異例の前年比3倍増>

所得収支が前年比51.8%増と大幅に増加した要因は、直接投資収益の中の「配当金・配分済支店収益」。海外子会社の配当金や利益の差し戻しなどを計上するもので、差し引き7811億円と前年同月の2396億円から3倍超の伸びとなった。

決算期を迎える企業が多い3月などは、こうした海外からの送金が集中する傾向があるが、4月の大幅な増加は異例。財務省でも「個別企業の個々の判断が重なったとしか言いようがない」とのみ説明している。

85年の現行統計開始以来、所得収支のこれまでの最高額は、2008年3月の1兆9973億円だった。

<貿易収支、4月としては最大の赤字>

経常収支上の貿易赤字は8188億円の赤字と、先に発表された貿易統計と同様に大幅な赤字を記録。4月としては過去最大となった。円安効果などでサービス収支も4405億円の赤字となり、合算した貿易・サービス収支は1兆2593億円の赤字と今年1月以来の赤字幅を計上した。

<季調済み経常黒字は8527億円>

季節要因を除外した調整済み経常収支も8527億円の黒字と、11年9月の1兆0273億円以来の高水準を記録した。調整値でも所得収支が1兆8910億円と大きく伸びた。(ロイターニュース 基太村真司:編集 山川薫)

*詳細を追加しました。

 
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6月10日、国際収支状況速報によると、4月の経常収支は7500億円の黒字で前年比で100.8%増加した。都内の港湾施設で4月撮影(2013年 ロイター/Issei Kato)
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