宮内庁は10日、寛仁(ともひと)親王家を廃し、三笠宮家に合流すると発表した。親王家当主だった故寛仁さまが昨年6月6日に亡くなって1年たつ今も同家内の話し合いがつかず新たな当主が決まらない現状から、宮内庁は「宮家を存続することは現実的でない」と判断。寛仁さま逝去時にさかのぼって同親王家がなくなったとの扱いにした。
故寛仁さまの妻信子さま(58)と長女彬子さま(31)、次女瑶子さま(29)の3人は、昭和天皇の末弟で、いまの天皇陛下のおじにあたる三笠宮さま(97)を当主とする三笠宮家の一員となる。皇室経済法上、独立して生計を立てる宮家は6家から、秋篠宮、常陸宮、三笠宮、桂宮、高円宮の5家に減る。
寛仁親王家は、寛仁さまが三笠宮家を継ぐまでの1代限りの宮家として、宮号を受けず独立した生計を営んできた。宮家当主が逝去した場合、高円宮家や高松宮家などは皇室経済会議を経て妃が当主を継いできたが、信子さまは療養中。寛仁さまの葬儀は彬子さまが喪主を務めた。
3人のお住まいや仕える職員の体制、受ける皇族費の額は現状のままという。
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朝日新聞社会部