一時期「スゴい投資家」的ふれこみで売り込んでいた口だけ番長こと切込隊長。その後いろいろと彼の自己アピールも変遷し、現在「ゲーム開発炎上プロジェクト相談屋」というところで落ち着きつきつつあり、Unityイベントの登壇までする有様。
まあ投資家の世界は正直よく分からなかった僕もゲーム業界についてはわりと身近というか、その道で有名な知人などもちらほらいたりします。
切込隊長のアピール的には「ゲーム業界でよく相談される必殺仕事人的な位置づけ」のようなのですが、どーも僕のゲーム業界の知人から切込隊長の話題を一度も聞いたことがない。彼の名前を聞くのは「阿佐ヶ谷ロフトイベント界隈」ばかり。彼のゲーム業界での実績・代表作もはっきりしない。知らない業界だと素直に「ほほう」と思っても、知ってる業界で大物ぶられるとあれーとか思っちゃうわけです。
と思っていたところ先日の隊長のヤフー個人での記事があまりにひどかったので思わずツッコミ。
スマホアプリに覚える違和感など(山本 一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース
まあ彼はなんだかソーシャルガチャをワイドショー的な浅いスタンスで安易に批判するスタンスで、わりとその辺の見識の「浅さ」もゲーム業界人ぽくないよなあという印象はあったのですが(ソシャゲのカードガチャはもともとTCGのマジック・ザ・ギャザリングや古典的ボードゲームや初期のコインゲーセンの課金要素に通じる要素があり、ゲーム設計に詳しい人ほど安易に批判しない)。
<引用ここから>
そこで例えばですが、このコンプガチャが違法とならない国のゲームデベロッパーがコンプガチャを組み込んだゲームを各国語版でリリースして、日本でもヒットした場合どうなるのかというのが、最初にとりあげたツイートの話でもあります。ゲームの配信を日本だけ止めることは可能なのでしょうか。<引用ここまで>
あれれ?もしかして隊長AppStoreやGooglePlayの仕組みをご存じない?まさか彼ほどの人間が、スマホアプリのデベロッパーアカウントを持ってらっしゃらないとかありえるの?結論からいうと、AppStoreもGooglePlayも、ベンダーの国籍にかかわらずアプリのリリース先は国ごとに細かく設定できます。こんなの開発者でもない僕でさえ知ってます。
隊長はもしかして、スマホアプリはWebサイトと同じで一度公開しちゃったら望む望まざる関係なく全世界に公開されちゃうとでも思ってたんでしょうか?リリースしたことないっしょ?
と、まあここまで僕が彼を批判する記事のようですが、実際僕は隊長は読者として大好き。だいたいね、彼の言うことを真に受けて全部信じるほうがアホなんですよ。
彼の自分に対するブログ語りは「ドキュメンタリー風フィクション」ととらえるのが正しい。言ってみれば梶原一騎原作のプロレススーパースター列伝、空手バカ一代のようなものです。あのマンガの中で書かれているマス大山が実在の大山倍達のやったことと多少違ったからといってそれを大げさに騒ぎ立てるのも無粋なこと。全部信じるほうがアホなんです。
そう!マス大山は別にアメリカでレスラーをなぎ倒してないし、別にタイガーマスクは孤児院出身じゃないし、切込隊長はアメリカとロシアに留学して天才投資家で親の借金も返し、匿名で書いたラノベも大ベストセラーで財界の大物も彼に相談しに来、ライブドアとフジテレビの仲裁をしてロシアと北欧に支社をつくて海外出張で常に忙しいという設定も真に受けるほうがバカでアホでとんまなのであります。彼は人生すなわち是冒険活劇小説なのです!
ちなみに彼の次のキャラクター設定は「実は以前から大企業のビッグデータ解析に裏方として関わってきたのだが、最近ビッグデータがバズワードになってしまい有象無象が寄ってきて以前から地道にやってたとしてはは困ったもんだ」キャラのようですので、皆さんどうか応援よろしくお願い致します。
そういや他にもそーいう人っていたよねっと思ったらやはり僕の大好きな柘植久慶大先生でしたね。ぜひ隊長にも柘植先生の「私ならこうするのは言うまでもない」に匹敵する定番台詞を構築していただきたいものです。