ヨネックスレディス最終日、優勝カップを手に夫でキャディーの広樹さんにキスをする表純子(右)=新潟県・ヨネックスCCで(武藤健一撮影)
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◇ヨネックスレディス<最終日>
▽9日、新潟県・ヨネックスCC(6336ヤード、パー72)▽晴れ、気温22・7度、風速1・1メートル▽賞金総額6000万円、優勝1080万円▽55選手▽観衆5654人
首位タイでスタートした表純子(39)=中部衛生検査センター=が2バーディー、ボギーなしの70で通算10アンダーまで伸ばし、完全優勝を飾った。2005年7月のスタンレーレディス以来8年ぶりのツアー通算3勝目。前回優勝からは7年327日となり、これは国内LPGA史上5番目の長期ブランク優勝。2打差の8アンダー2位に森田理香子(23)=リコー=、7アンダー3位は笠りつ子(25)=京セラドキュメントソリューションズ=だった。
今季ランキングシード最年長で、岡本綾子門下では1人年の離れた長女的リーダー。そんな表が、森田や服部ら「妹」たちの見守る最終日18番グリーンで、ついにウイニングパットを沈めて両手を上げた。
「苦しかったけどゴルフやっててよかった」。優勝インタビューでは綾子師匠、そしてキャディーとして常に2人3脚で戦ってきた夫・広樹さん(42)への感謝を言葉にすると、8年ぶりのうれし涙があふれた。
葉莉英ら3人と首位に並んで迎えた最終日。3、4番で連続バーディーを奪い、早々にスコアを1人、10アンダーに。「後半はパットが入らず我慢のゴルフになりました」というものの、追いついてくる者はいなかった。3日間でボギーは初日12番での、たった一つだけ。抜群の安定感だった。
プロ18年目。今季は開幕前から「(門下で)一番いい仕上がりは表。自信を持ってやりなさい」と、綾子師匠からお墨付きをもらっていた。一時は「古閑美保や米山みどり、自分より年下の選手が引退していくことにすごくショックを受けてました」と表。だが「綾子さんに『45歳までは頑張れ。私が米ツアーの賞金女王になったのは36歳。まだ老け込む年じゃないよ』って言われて。その言葉を支えにやって来ました」と明かした。
今季は新ボール(テーラーメイド社製・リーサル)との好相性に加え、シーズンオフの走り込みの成果もあり、飛距離が15ヤードほどアップ。「森田や服部より飛ぶこともあって、まだまだイケるんじゃないかと自信が出てきてます」という。自称負けず嫌いの長女は「後輩たちのお尻をたたきながら、自分も頑張りたい。負けたくないです」とニッコリほほ笑んだ。 (月橋文美)
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