国会:今年度予算が成立
毎日新聞 2013年05月15日 21時23分(最終更新 05月16日 00時36分)
一般会計総額92兆6115億円の2013年度予算は15日夜、成立した。5月以降の成立は1996年以来17年ぶり。与党は、安倍晋三首相が12年度補正予算と合わせて「15カ月予算」とうたった大規模財政支出の環境が整ったとアピール。夏の参院選に向け、弾みとしたい考えだ。
予算案は15日の参院本会議で民主党、日本維新の会、みんなの党などの野党の反対多数で否決。自民、公明両党と新党改革は賛成した。4月に可決した衆院の議決と異なったため、衆参の代表による両院協議会を経て、衆院の議決を優先する憲法60条の規定で成立した。
安倍首相は予算成立後、国会内で記者団に「全国津々浦々に、円滑に予算が届くようにしたい。経済がよくなったと実感できるようにしたい」と語り、参院選で経済政策を中心に掲げる姿勢を示した。首相は07年の参院選で大敗したことから、今回の参院選での勝利に強い意欲を示しており、自公で63議席以上を獲得し参院の過半数確保を目指す。
一方、民主党の海江田万里代表は「選挙制度改革を訴えていく。年金、介護、医療など社会保障問題についても主張する」と強調した。安倍政権の経済政策「アベノミクス」がもたらす物価上昇など負の側面にも焦点を当てる考えだ。【小山由宇、笈田直樹】