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本日は8月15日…終戦記念日です。国を、天皇を、家族を、愛すべき人を守る為に戦った英霊に感謝し、ご冥福を祈ります。
輸送船団護衛
6月1日 ダリア・エステロール連合王国 パトミナス港


駆逐艦を先頭に大小50隻以上の輸送船が出港する。
これに護衛の連合王国海軍とサブルム帝国海軍、あわせて64隻の駆逐艦と8隻の軽巡洋艦、4隻の重巡洋艦、6隻の正規空母、4隻の護衛用軽空母、そして戦艦4隻ががっちりと周りを固めている。
この大規模輸送船団を日本海軍の主要港トラックまで彼らが護衛する。
ちなみに、輸送船団の中身は、資源や工場で生産された機材類などである。
こんな船団を、戦艦や正規空母が護衛するとは、ある意味贅沢だ。
しかし、そうせざるおえなかった。



戦艦ラー・カイラム

士官
「長官。全艦出港準備完了しました」


「うむ。全艦輸送船団に合わせ、18ノットで航行せよ」

士官
「は。全艦18ノットで航行」

士官に命じると連合王国海軍将官フェイリス・ワッケイン中将は司令長官席に座る。

ワッケイン中将
「まったく…アメリカもバカなものだ」

士官
「なにがですか?」

ワッケイン中将
「日本との通商路を途絶しても意味がないのに、攻撃命令を出す大統領…勝利の為なら、どんなに汚い手でも使う……寒い時代だと思わんか?」

士官
「……長官の言う通りですね」

ワッケイン中将
「あぁ…ところで、サブルム艦隊は付いて来てるか?」

士官
「はい。負けてから、こってりと日本海軍に絞られましたからね」

ワッケイン中将
「そうか。しかし、これからが気を抜けん。何時アメリカの襲撃を受けるか分からん。警戒は厳重だな?」

士官
「は、レーダー・目視監視は怠っておりません」

ワッケイン中将
「うむ。さて……何時来るか…それとも来ないのか…」



戦艦ワルキューレ艦内

アルファーニ
「お〜い、ワルキューレ。入るぞ」

ワルキューレ
「あ、ダメ!」

アルファーニ
「おいおい。着替え中じゃないだろ…好物のカルピスとカステラ持って来たぞ」

ワルキューレ
「入っていいよ♪」

アルファーニ
「……単純な奴」

相棒の単純さに呆れつつ、部屋に入ると…俗に言うハーレム状態!(アルファーニは興味無いけど…)

モンブラン
「おじゃましてます、アルファーニさん」

アルファーニ
「いえいえ。慣れましたから」

久し振りに出しました、モンブラン。

アルファーニ
「けど…日本と戦って以来ですね…こんなに艦魂が集まるのは…」


「あら、では、日本の方をご存知なんですね」

アルファーニ
「えぇ、まあ…あなたは?」


「失礼、ご紹介が遅れました。連合王国海軍アークエンジェル級戦艦二番艦のエターナルです」

アルファーニ
「エターナルさんですか。どうぞ、よろしく。知っていると言っても、ちょっとですよ。えーと、畝傍、六甲、伊吹、石狩、播磨、和泉、近江、河内…」

エターナル
「あぁ!河内様をご存知で!?」

アルファーニ
「え、えぇ、名前だけですけど…」

エターナル
「あぁ、河内様…」


「あらあら、まあまあ。エターナルったら自分の世界に入ってしまったわ」

アルファーニ
「は、はあ…」


「自己紹介まだでしたね。アークエンジェル級一番艦アークエンジェルです。アルファーニさんですね。よろしくお願いします」

アルファーニ
「いえいえ、こちらこそよろしくお願いします」

…いつの間にやら、自己紹介の場になっている。

ワルキューレ
「あ、ところでアルファーニ?あなた、艦長の仕事は?」

アルファーニ
「ん、副長に丸投げしてきた」

ワルキューレ
「うわ、ひど!」

アルファーニ
「…な、訳無いだろ。休憩中。副長に代わってもらった」

ワルキューレ
「なーんだ、びっくりした」

アルファーニ
「…びっくりすることか?」



ちなみに、今回の艦隊編成は……

ダリア・エステロール連合王国海軍

戦艦
ラー・カイラム
アークエンジェル
エターナル

正規空母
ホワイトベース
トロイホース
アーガマ
ネェル・アーガマ

軽空母
ガンペリー
ガルタ

重巡洋艦
モンブラン
ガウンランド

軽巡洋艦
アスピーテ
ガーベラ
クストー
ゴンドワナ

駆逐艦
32隻



サブルム帝国海軍

戦艦
ワルキューレ

正規空母
アウドムラ
ドミニオン

軽空母
ガウ
ギャロップ

重巡洋艦
ドロス
ドロワ

軽巡洋艦
ケルゲレン
サチワヌ
シノーペ
ナスカ

駆逐艦
32隻

連合王国海軍とサブルム帝国海軍から均等に戦力を抽出しているが、船団護衛なら破格の護衛である。
しかし、今回はアメリカが艦隊で襲う可能性があるなら、これで普通なのである。

戦艦ラー・カイラム艦橋



「けど、よくこれだけの戦力を出せたな」

ワッケイン中将
「国王夫妻も、サブルム皇帝も日本には恩義があるからな。だからだろう、ララ」


「……その名を呼ぶな…恥ずかしいではないか…」

ララこと、戦艦ラー・カイラムの艦魂、(ラ)ー・カイ(ラ)ム。
どうやら、彼女はワッケイン中将に激ラブらしい。

ワッケイン中将
「しかし、アメリカもまさか、輸送船団襲撃がバレているとは思っていないだろう」

さて、なせアメリカの輸送船団襲撃がバレたかとゆうと、ことは単純である。
実は、アメリカの軍用通常暗号がサブルム帝国軍にそっくりそのまま傍受されていたからだ。
と言っても、内容解読が出来たのは最近で、その第一号が日本に向かう輸送船団襲撃だった。
なぜ、暗号が解読出来たかとゆうと、サブルム帝国海軍の元々の装備はアメリカ軍のを多用しており、暗号形態などもその一つだったからだ。
暗号解読により、輸送船団襲撃を知ったサブルム帝国は、直ぐ様、連合王国と秘密協議に入ったが、ここで出た選択肢は3つ。

1 輸送の中止或いは輸送路の変更

2 日本に応援を要請する

3 自力で何とかする

1に関しては、中止したら利益は無いし、それどころかお得意先を失う事になる。
輸送路変更はしたとしても根本的には解決しない。
2は前回の珊瑚海海戦で身動きが取れなくなっており、第七艦隊は、ポートモスビレー攻略の準備中。
結局、第3案に決定した。


ラー・カイラム
「アメリカ軍の襲撃…防げるでしょうか?」

ワッケイン中将
「…戦力による。戦艦が二隻なら防げる。四隻なら、苦しい、六隻なら…船団の半分は沈むだろう…」



戦力のわからない、連合王国・サブルム海軍の連合艦隊。
連合艦隊は、アメリカ軍を防げるだろうか?
そして、アメリカ軍はどれ程の戦力を送り込んで来るのか?



次号へ
お気付きの方もいらっしゃると思いますが…艦船名の元ネタはガンダムです。(笑) 次号は特別編の為、更新が遅れます。 それと、明日中に、『新生日本海軍の決断』を更新致します。お楽しみに。 ご意見ご感想をお待ちしております。


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