1960年代に「韓国のグレゴリー・ペック」と呼ばれた俳優、ナム・グンウォンさんは、長身のスラッとした体型に西洋風の面立ちで女性ファンの心をつかんだ。ナムさんの身長は、当時としては「巨人」の部類に入る180センチ。背が高いということは、何よりも憧れの的だった。戦争で栄養不足に苦しんだ韓国人は、せめて子どもたちだけでも背が高くなることを願った。1980年代の牛乳の広告には「牛乳で背を伸ばしましょう」といったフレーズが刻まれるなど「背が高いことに対する憧れ」がそのままマーケティングに利用された。 …続きを読む