記事入力 : 2013/06/09 09:40

10年前より平均身長が低くなった韓国人、その理由とは

原因は肥満とダイエット

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 1960年代に「韓国のグレゴリー・ペック」と呼ばれた俳優、ナム・グンウォンさんは、長身のスラッとした体型に西洋風の面立ちで女性ファンの心をつかんだ。ナムさんの身長は、当時としては「巨人」の部類に入る180センチ。背が高いということは、何よりも憧れの的だった。戦争で栄養不足に苦しんだ韓国人は、せめて子どもたちだけでも背が高くなることを願った。1980年代の牛乳の広告には「牛乳で背を伸ばしましょう」といったフレーズが刻まれるなど「背が高いことに対する憧れ」がそのままマーケティングに利用された。
 身長に対するこうした執着と栄養不足の改善により終戦後50年の間にどんどん高くなった韓国人の身長が、ここ10年間で徐々に低くなっている。韓国教育開発院が発表した統計によると、韓国の高校3年生の男子は、1964年から最近まで平均身長が伸びていたが、ここ10年の間に0.4センチ低くなった。特に1988年からは一度も低くなることなく伸びていたものの、2003年を頂点に下り坂へと転じた。これは、女子も同じだ。21世紀に入り、韓国人の身長はなぜ低くなってしまったのか。
■「長身にも限界ありか」…遺伝的成長の限界点とは
 1964年に163.6センチ、74年に166.5センチ、84年に168センチ、94年には171センチ。このように韓国人の平均身長は引き続き伸びていった。ところが、2003年を境に成長がパタリと止まってしまった。韓国の高3男子の平均身長の最高記録は2003年の174センチだ。ところが昨年の平均身長は173.6センチと、10年前に比べて0.4センチ減っている。限界に到達したのだろう。こうした「身長の限界」現象は時期が違うだけで、その他の先進国でも同じように発生している。日本の場合は、1994年の170.9センチを頂点に、その後身長が伸びていない。米国は1960年代半ばに記録した平均175センチが限界のようだ。
 ソウル牙山病院医学遺伝学センターのユ・ハヌク所長は「2003年以降、韓国をはじめとするほとんどの先進国が身長については『遺伝的成長の限界点』に到達した。こうした状態は、栄養不足などの環境的マイナス要因が全て除去され、潜在的能力が全て発揮された状態といえる」と解説する。
 「身長を伸ばす遺伝子」がどのような働きをするのかについては、まだそれほど知られていない。ソウル大学農生命工学部のキム・ヒバル教授は「身長を決定付ける遺伝子は180個ほど解明されたが、この程度ではなぜ集団ごとに身長の限界点が異なるのか、説明できない。大陸に比べ、日本のような孤立した島国は、遺伝子群が少なく、身長の高い民族の遺伝子が流入する確率が低いため、身長の限界点が低くなるのではないかと推量するにとどまっている」と説明する。
オム・ボウン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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