■日本人プロはわずか20~30人
木原さんによると、現在、世界にはプロポーカー師が数万人いるそうだ。そのうち日本人のプロポーカー師はわずか20~30人程度。世界チャンピオンになった後、木原さんは海外企業がスポンサーとなり、契約プロとなった。獲得した賞金は、キャッシュゲームで稼いだ資金などと合わせて、トーナメントの参加費に充てる予定だという。
「ポーカーはすべての手が相手に見えている将棋や囲碁と違い、手札が相手に見えている場合と見えていない場合が混在している。だから、運の要素が半分くらいある」。そんなところもポーカーの魅力だといえそうだ。
木原さんはどんな日常生活を送っているのか?
普段はインターネットを通じて海外プレーヤーなどと対戦し、技術や技を磨く毎日。
活動している時間は深夜から明け方にかけて。一般人とは正反対の昼夜逆転の夜型生活が続く。「お金を稼ぐだけならアマチュアを相手にキャッシュゲームをしていた方がいいかもしれない。ただ、それだと腕がなまってしまい、肝心のトーナメントで勝てなくなる。だから必要以上にはやらないようにしている」。あくまでも目標は世界タイトルの獲得なのだ。
■5年も優勝できないなら辞める覚悟
「大きな大会の優勝を増やしたい。5年間も優勝から遠ざかっていたら、プロポーカー師など続けている意味がない。さっさと辞めて起業した方がいい」という。そのためには大きな大会でもっと経験を積むことが必要だと感じている。
将来の夢は「誰から見ても世界のトッププレーヤーの仲間入りを果たすこと」。
ポーカー界のスーパースター、カナダ出身のダニエル・ネグラーノ氏のほか、同世代の若手でも多くのスターが誕生している。米国などではポーカーの試合のテレビ中継などもあり、熱狂的なファンが多いそうだ。
5月28日。木原さんは2月に結婚した妻の裕美さんとともに米ラスベガスに旅立った。現在、ポーカー世界選手権に参戦中だ。「今回も世界王者を目指す」と意気込んでいる。7月18日ごろまで米国に滞在する予定。今月中には初めての書籍「運と実力の間(あわい)」(飛鳥新社)も刊行するという。
世界を舞台に多くの日本人が活躍する姿をもっと見たいものだ。
2012年6月、米ラスベガスで行われたポーカー世界選手権の「ポット・リミット・オマハ/シックス・ハンデッド」という種目で優勝した木原直哉さん(31)。獲得した賞金は約51万ドル(約5100万円)。世…続き (6/7)
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