外国人の排斥を主張する極右組織、ネオナチ。
そのメンバーによる連続殺人事件の裁判が、今週ドイツで始まりました。
ドイツの主要メディアも、連日この事件を報道。
テレビ番組 記者
「今日、大きな出来事がありました。
ネオナチ組織の裁判が始まったのです。」
トルコ人など10人が殺害されたこの事件。
動機は外国人への憎悪と言われ、ドイツ社会に衝撃を与えています。
ドイツ社会に、今なお勢力を保つネオナチ。
その背景にあるのは、ドイツ社会に根付く経済格差です。
市民
「多くのドイツ人が仕事もなく、路上で生活している。
外国人が何もかも手に入れているのは許せない。」
巧妙に社会に浸透するネオナチ。
その現実に、ドイツはどう向き合っているのでしょうか。
鎌倉
「ナチス・ドイツが行ったユダヤ人大量虐殺を否定し、外国人の排斥や民族主義を主張しているネオナチ。
現在ドイツでは、民主主義の存在を脅かす団体の活動は法律で禁止されていますが、ネオナチのメンバーは地下に潜り、水面下で活動を続けてきました。」
黒木
「そのネオナチの存在が、ドイツで再び注目されています。
きっかけとなったのは、ネオナチのメンバーによる連続殺人事件でした。
2000年から2007年にかけて、トルコ人やギリシャ人など合わせて10人を殺害したほか、トルコ人20人余りがけがをする爆弾テロを起こしています。」