皮膚とセラミド
セラミドは角質細胞間の隙間を埋め、肌のうるおいを守ります。
今、皮膚科学の世界で注目されているのが、角質層に存在するセラミドです。角質層の細胞は、レンガを積み上げたような構造をしています。レンガとレンガの間を埋めるセメントのような役割を担っているものを「細胞間脂質」と呼び、セラミドがその5割を占めます。
セラミドは「脂質」です。通常、「脂(あぶら)」と「水」は仲が悪く、両者は分離しますが、セラミドは脂となじみやすく(親油性)かつ水とも仲良し(親水性)という性格を持っています。このため、セラミドは角質細胞間脂質に存在して水分が蒸散しないように水を抱え込みます。このようなメカニズムを根拠に「セラミドが肌のうるおいを守る」と言われているのです。
年齢とともに角質層のセラミド量は減少します。セラミドが減少すると、角質層の保水機能やバリア機能が低下し、皮膚は乾燥しやすくなり、肌老化が進みます。
一般に40歳を過ぎると、20歳のときにあったセラミドの量は約半分に減少すると報告されています。バリア機能が低下すると汚れや細菌が侵入しやすくなるだけでなく、アトピー性皮膚炎の原因になると言われています。肌の健康を維持するために、角質層のセラミド量を保つことが重要なのです。
不思議な脂質、セラミド
春田です。角質層に存在しているセラミドは脂質の一種なのに水とも仲良し。
普通は水と脂質は分離するのに不思議ですよね。
このセラミドの不思議な性質があるからこそ、皮膚から水分が逃げていくのを防げるのです。