3回、ボバディージャのボディーを攻める亀田大毅(左)=名古屋国際会議場で(七森祐也撮影)
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◇亀田大毅世界前哨戦・バンタム級10回戦
亀田3兄弟の次男で、元WBA世界フライ級王者、現WBA世界スーパーフライ級2位の亀田大毅(24)=亀田=が、IBFユース・バンタム級王者アーロン・ボバディージャ(22)=メキシコ=をボコボコにして、6回12秒、TKO勝ち。
2階級制覇を狙う大毅は、9月にも予定されるWBA世界スーパーフライ級王者リボリオ・ソリス(31)=ベネズエラ=への挑戦に弾みをつけた。
トドメは「仏」だった。6回、ゴングと同時にコーナーから飛び出した大毅は、ボバディージャに自ら「仏の右」と命名した右ストレートでぐらつかせると、連打。ボバディージャは戦闘不能となり、レフェリーが試合を止めた。
大毅のワンサイドだった。1回から得意の左ボディに、仏の右も面白いようにヒット。世界戦を見据える大毅は、ただ勝つことだけではなく、途中でフットワークを使ったアウトボクシングを試みるなど、やりたい放題。5回、左フックを右脇腹にぶち込むと、ボバディージャはイヤイヤするように後退。試合後、右肋骨(ろっこつ)の骨折が判明するが、勝負はここで決まっていた。
試合後は、歌謡ショーでTUBEの「夏を待ちきれなくて」を熱唱。「イントロが聞こえず、出だしを間違ったけど、始め以外は良かった。リハーサルでは声が出なかったけど、本番では声が出た。やっぱり、オレは本番に強いな」とニヤリだ。
2011年12月、2階級制覇を目指し当時のWBA世界スーパーフライ級王者テーパリットに挑戦するも、判定負け。以来、5連勝(4KO)。世界戦へ機は熟した。9月にもWBA同級王座への挑戦がささやかれるが「次は絶対、世界戦。死に物狂いで勝ちにいく」。準備は万端だ。 (竹下陽二)
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