[PR]
注目ランキング
東証大引け、３日続落 円高で２カ月ぶり安値 GPIF報道で下げ渋る
- 公開日時
- 2013/6/7 15:35
７日の東京株式市場で日経平均株価は小幅に３日続落した。終値は前日比26円49銭（0.21％）安の１万2877円53銭と、４月５日以来約２カ月ぶりの安値だった。前日の米国市場に続き、この日の東京市場でも１ドル＝95円台まで円高・ドル安が進行し、トヨタなど主力の輸出関連株が売られた。取引時間中には下げ幅を350円程度に広げ、日銀が「異次元緩和」の導入を決めた４月４日の終値である１万2634円を下回る場面があった。もっとも公的年金の日本株の持ち高比率引き上げへの思惑から、大引けにかけて急速に下げ渋った。
午後に一部海外通信社が「厚労省がＧＰＩＦ（公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人）の中期計画の変更について午後３時から説明する」と伝えると、公的年金による日本株買いへの期待感から株価指数先物に買いが入り、一時は上げに転じる場面があった。ダウ・ジョーンズ通信が「著名投資家のジョージ・ソロス氏が今週初から再び円売り・日本株買いを再開した」と伝えたことも、投資家心理の追い風だった。ただ大引け後に、ＧＰＩＦがポートフォリオ（資産配分）変更を発表すると、株価指数先物は売られた。
日経平均の週間の下落幅は897円、下落率は6.5％と、ともに東日本大震災直後の2011年３月14～18日の週（1047円、10.2％）以来の大きさだった。相場の値動きが荒い背景について、「５月までに日本株を買いたい投資家の多くが買ってしまった。さらに相場急落を受けて、相場変動の大きさを嫌気した市場参加者が減り、投機筋の比率が上がっている」（メリルリンチ日本証券の神山直樹チーフストラテジスト）という。
東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）も３日続落した。業種別ＴＯＰＩＸは33業種中、「不動産」「電気・ガス」「その他金融」を除く30業種が下落。「鉄鋼」や「ゴム製品」、「石油石炭製品」の下げが目立った。
東証１部の売買代金は概算で３兆3421億円、売買高は同43億9973万株と、ともに前日に比べて増えた。東証１部の下落銘柄数は全体の84％にあたる1447、上昇銘柄数は231、横ばいは38だった。年初来安値を付けた銘柄は285（ＱＵＩＣＫ算出）に膨らんだ。
トヨタ、マツダ、三井住友ＦＧが下げ、ソニー、ホンダも安い。国際石開帝石は年初来安値を更新。「携帯電話の音声通話に定額料金を採用する検討を始めた」と報じられたＮＴＴドコモが下落し、ソフトバンクも売られた。一方、ファナック、ファストリ、コナミが上昇。アイフル、東電も高い。三井不やケネディクスなど不動産も堅調だった。
東証２部株価指数は５日続落した。高木、Ｍ２Ｊ、日本管理Ｃが下落。半面、アサンテが上げた。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕
「マーケット」の週刊メールマガジン配信中
人気記事をまとめてチェック >>設定はこちら
記事に関連する企業
| 会社名 | 関連リンク |
|---|---|
| トヨタ自動車 |
- 円、一時96円台前半 荒い動き （7日 15:18）
- 円、一時95円台 市場参加者はどう見る（7日 11:05）
- 財務相、為替「注視しているが介入するつもりない」（7日 10:17）
- 円続伸97円台前半 ＮＹ市場は一時95円台（7日 8:41）
- 円急伸、ＮＹ市場で一時95円台 ４月16日以来（7日 6:58）
- ソロス氏「再び円売り・日本株買い」（7日 13:17）
- 日経平均、調整どこまで プロに聞く（7日 13:01更新）
- アベノミクス相場、変調加速（豊島逸夫）（7日 7:40）
- 株、１万3000円割れでも根強い現実買い（6日 22:46）
- 株１万3000円割れ、本格反発の条件は（6日 15:05更新）
- 株、「魔の木曜日」回避か 成長戦略に懸念（6日 12:28）
- １万2000円台は年初予想の上値圏（豊島逸夫）（6日 9:48）
- 「株安・円高」共振 脱出のカギは米金融政策（5日 16:47）
- インフラ市場、霞が関の調整手間取る（6日 6:00）
- 座談会、野村アセット南村氏とＧＳ松井氏（6日 3:30）
- 株価急落「高速取引犯人説」は本当か（5日 22:19）
- 乱調株価の踏み絵 安倍政権の決意（6日 7:00）
記事の理解に役立つランキングやデータはこちら
国内株概況 記事一覧
- 日経平均先物が大幅反発、500円超す上げ シカゴ市場 （8日 11:20）
- 日本株ＡＤＲ７日、買い優勢 アドテスト上昇、ＮＴＴは下落 （8日 7:05）
- シカゴ日本株先物概況・７日 （8日 6:24）
- 東証レビュー７日・日経朝刊 （7日 23:32）
- 株価材料先取り（７日）ＧＰＩＦ、運用計画変更 国内株式11％から12％に （7日 19:03）
- 株価指数先物・オプション大引け、３日続落 売買高、２週間ぶり高水準 （7日 15:43）
- 新興株７日、ジャスダック５日続落 マザーズも連日で急落 （7日 15:39）
- 東証大引け、３日続落 円高で２カ月ぶり安値 GPIF報道で下げ渋る （7日 15:35）
- 日経平均大引け、続落 円高で輸出株売り ＧＰＩＦ報道で下げ渋る （7日 15:12）
- 日経平均、上げに転じる 一時１万3000円上回る 円伸び悩みで GPIF報道も手掛かり （7日 14:44）
- 東証14時、安い水準で値動き荒く 「ＧＰＩＦが中期計画で説明」と伝わる （7日 14:16）
- 新興株が大幅安、マザーズ下落率14％ ジャスダックは1700円割れ （7日 13:00）
- 日経平均、下げ幅500円超える 先物に売り 成長戦略に「目新しさなく」 （5日 14:54）
- 株騰落レシオ86.88％、12年10月以来の低水準 （3日 18:07）
- 日経平均、下げ幅一時500円超える （3日 14:48）
- 新興株前引け、ジャスダック反落 時価総額上位に換金売り マザーズは続伸 （3日 11:58）
- 今週の見通し・株式 軟調な展開続く （2日 3:30）
- 日経平均先物、夜間取引で１万3500円下回る （31日 17:41）
- 日経平均先物、夜間取引で１万3500円台に下落 （31日 16:58）
- ５月の日経平均先物売買高、2008年10月以来の高水準 （31日 16:42）